雲崗石窟
中国の雲崗(うんこう)には、北魏時代に造られたものと考えられている複数の石窟寺院が残されています。この寺院は、武周山に建造されており、雲崗石窟として、2001年に世界遺産に登録されました。
この石窟寺院の建造は、北魏の人々による皇帝の神聖化であったのではないかと言われています。雲崗石窟の中でもとりわけ有名な五体の石仏は、先述したように、北魏時代の皇帝をモデルにしているのではないかと言われています。
この五体の石仏を雲崗石窟の中心に据えて、他の石窟や仏像も数多く建造されていったと考えられています。
雲崗石窟は、中国の美術史を考える上でも非常に重要な遺跡であると捉えられており、多分化の様式が取り入れられているものも散見されます。この石窟寺院の建造がもっとも盛んだったのは、5世紀中ごろから後半にかけてであると推定されています。