ベルギーのワロン地方は、同国最古の町であるトゥルネーがあることで知られています。トゥルネーは、ブリュッセルやブルージュに比べて知名度は劣りますが、豊かなフランス語圏の文化を有しています。
有名なノートルダム大聖堂とベルギー最古の鐘楼がおさめられていますが、ワロン地方だけでなく、ドイツ、フランス、ベルギーの国境にまたがるこの地域一帯は良質な石炭鉱が見つかり、かつて大量の石炭が採掘されたところとなっています。
いわば、産業革命が可能になり、資本家が育ち、その後の鉄鋼産業の発展のスタート地点となった場所で、欧州の近代社会の始まりに大きな意味合いを持っています。世界遺産に登録されているのは、ベルギー南部ワロン地方を西から東に横断する、19世紀~20世紀初頭にかけて盛んに採掘された、
- グラン・オルニュ
- カジエの森
- ボワ・デュ・ルック
- ブレニー・ミーヌ
の4つの炭鉱跡となっています。