ビガン歴史都市
ビガン歴史都市は、フィリピン、ルソン島の北部にあるビガンの街並みが登録されているユネスコの世界遺産です。ビガンは、ルソン島のマニラの北、約400kmにある都市で、16世紀からのスペインによる統治下で商業、貿易の拠点として栄えました。
スペイン統治時代の街の名前は、シウダー・フェルナンディナで、このころ築かれたユニークな街並みは、スペイン、中国、ラテンアメリカの影響を受けていると言われています。
マニラやセブにも同様の街並みが存在しましたが、太平洋戦争時、ビガンの街並みだけは奇跡的に戦渦を逃れました。地元の郷土史家ダマソ・キングによると、太平洋戦争中、アメリカ軍は旧日本軍の侵攻に対抗して、ビガンを砲撃しようとしていました。しかしながら、「もうこの街周辺には日本軍兵士はいないから…」とクレカンフ司教が、米軍に確約をしたため、この砲撃は取りやめになったとのことです。
2016年トルコ・イスタンブルで開催された第40回世界遺産委員会において、英名が「Historic Town of Vigan」から「Historic City of Vigan」に変更されました。