ヴァトナヨークトル国立公園:火と氷の絶えず変化する自然

概要
名称 ヴァトナヨークトル国立公園:火と氷の絶えず変化する自然
アイスランド
登録区分 世界自然遺産
登録年

2019年

ヴァトナヨークトル国立公園

「ヴァトナヨークトル国立公園:火と氷の絶えず変化する自然」は、アイスランド南東部に位置する広大な自然保護区で、2019年に世界遺産に登録されました。アイスランドの国土の1割以上を占める約140万ヘクタール(福岡県の面積に匹敵する広さ)を誇り、その中心にはヨーロッパ最大級の規模を持つヴァトナヨークトル氷河が横たわっています。

この地域の最大の特徴は、地下から沸き立つ火山活動と、地上を覆う巨大な氷河が隣り合わせで影響し合っている点にあります。氷河の下には複数の活火山が存在しており、噴火が起きると氷が激しく溶けて巨大な鉄砲水(氷河噴出増水)を引き起こします。この絶え間ない「火と氷のせめぎ合い」によって、他では見られない独特な地形や生態系が形作られています。

「ヴァトナヨークトル国立公園」の主な見どころ

  • ヴァトナヨークトル氷河
    公園の核となる巨大な氷河で、場所によっては氷の厚さが数百メートルに達します。
  • 氷河下火山
    氷の下に眠る「バルダルブンガ」や「グリムスヴォトン」などの火山群で、アイスランドでも有数の活発な活動を見せます。
  • サンドゥル(砂原)
    氷河の溶け出しや噴火に伴う洪水によって作られた、見渡すかぎり広がる漆黒の火山砂の平原です。
  • 氷河の下で生まれた独特の山々
    氷河期の氷の下で噴火したことで形成された「テュヤ」と呼ばれる平らな頂上を持つ火山や、氷河の下でできた岩石の尾根「ティンダル」が見られます。こうした地形がこれほど多数まとまって存在する場所は、世界でもほかにありません。

アイスケーブ(氷の洞窟)

photo credit: _davidphan Ice caving under the Vatnajökull Glacier, Iceland via photopin (license)

ヴァトナヨークル氷河ではアイスケーブ(氷の洞窟)が特に有名です。冬の時期に氷河の内部に形成される青く輝く「アイスケーブ(氷の洞窟)」は、世界中から旅行者が訪れる屈指の観光名所となっています。

この地域は映画やドラマのロケ地としても世界的によく知られており、大ヒットドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の北の壁の向こう側の世界や、映画『007/ダイ・アナザー・デイ』の舞台として撮影が行われました。

地球のプレートが広がる境界(中央大西洋海嶺)が地上に露出しているアイスランドでは、地球の動的な変化を間近で観察することができます。こうした火山と氷河が織りなす極限環境の研究は、地球の歴史を知るだけでなく、木星の衛星「エウロパ」や土星の衛星「エンケラドゥス」のような氷に覆われた天体の環境や生命の可能性を探る「宇宙生物学」の擬似環境研究の場としても注目を集めています。

同様に地質学的な価値で世界遺産に登録されているニュージーランドのテ・ワヒポウナム-南西ニュージーランドや、アルゼンチンのロス・グラシアレス国立公園など、世界にはダイナミックな氷河景観を持つ場所が複数存在します。しかし、地球内部のマグマの熱(火)と巨大な氷床(氷)がこれほど大規模かつ直接的に衝突し、地形を刻刻と変化させている場所は、世界的に見てもこのヴァトナヨークトル国立公園をおいて他にありません。

この世界遺産のデータ・地図(場所)

名称ヴァトナヨークトル国立公園:火と氷の絶えず変化する自然
アイスランド
登録区分 世界自然遺産
登録年

2019年

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  1. 太郎 より:

    素晴らしい

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