トンガリロ国立公園

「トンガリロ国立公園」はニュージランドの北島の中央部に位置する、総面積8万ヘクタール弱の国立公園です。トンガリロとは、マオリ族の言葉で「冷たい南からの風」という意味。火山活動による温泉や、エメラルドブルーが印象的な火口湖など、特徴ある自然に恵まれています。

「トンガリロ国立公園」主要スポット

トンガリロ国立公園の成り立ち

トンガリロ国立公園は、古来よりマオリ族の聖地として崇められてきました。しかし1840年にイギリスの植民地となって以降、入植者が増加し、彼らヨーロッパ人により景観が破壊される心配が出てきたのです。

そのため、マオリ首長のテ・ヘウヘウ・トゥキノ4世(ホロヌク)が、1887年に、ここを国有の自然保護区とすることを条件として国に権利を譲渡し、景観の保全を図りました。

1894年にトンガリロ国立公園法が可決され、ニュージーランド最古の国立公園の成立となりました。

マオリの聖地としての文化的側面も認められ、世界で最初に「文化的景観」という概念が適用され、世界複合遺産として拡大登録されました。

トンガリロ国立公園の山々

【世界遺産】トンガリロ国立公園

photo credit: South Crater via photopin (license)

トンガリロ国立公園には、ここを代表する3つの火山がそびえています。3つの山はすべて活動中です。

トンガリロ山

【世界遺産】トンガリロ国立公園

ニュージーランド最大の表面積を持つタウポ湖から20㎞南西に行った場所にそびえる、標高1967mの山です。2012年に噴火しています。エメラルドブルーの火山湖の美しさで有名です。トンガリロ山は、他の2つの火山に比べ、マオリ族とのつながりが非常に強い山です。トンガリロ山は、マオリの神官や首長たちが埋葬されている聖なる山です。

ナウルホエ山

タウポ湖南岸から25㎞南、ランギポ砂漠の西に位置します。まるで富士山のような稜線を描いているところが特徴です。標高2291mのナウルホエ山は、2500年前に形成された火山と推測されており、トンガリロ国立公園内の3つの山で最も若い山です。ナウルホエ山は、ニュージーランドで最も連続的に活動している火山で、最後に噴火活動があったのは1975年ですが、それ以前は平均で9年に1度の割合で噴火していました。

ルアペフ山

【世界遺産】トンガリロ国立公園

photo credit: Mount Ruapehu via photopin (license)

タウポ湖南岸から約40㎞南西に位置し、マオリの言葉で「音のする穴」という意味の名前を持つ山です。3つの峰を持ち、最も高いのはタフランギ峰です。映画「ロード・オブ・ザ・リング」で、「滅びの山」のロケ地となりました。2007年に噴火しています。

ここの楽しみ方は、何と言っても夏はトレッキング、冬はスキーです。ただ、近年はマナー違反により景観を壊す恐れがあるそうで、マオリの伝統に敬意を払いつつ楽しみたいですね。

ギャラリー

この世界遺産のデータ・地図(場所)

名称トンガリロ国立公園
ニュージーランド
登録区分 世界複合遺産
登録年

1990年

キーワード

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