トンブクトゥ
トンブクトゥは、西アフリカのマリ共和国内のニジェール川の中流域、川の湾曲部に位置します。マリ帝国、ソンガイ帝国時代に繁栄し西欧では「黄金郷」や「黄金の都」として知られるほどでした。
アラブ・ムスリムの学者たちも往来し学問研究も盛んでしたが、16世紀以降は次第に衰退しています。古代より長らく、サハラ砂漠を越えたアフリカ内陸の黒人と北アフリカからやってくるベルベル人やムスリムの商人が出会う交易拠点であって、間接的にはヨーロッパから来る商人ともつながっていたことから、この都市にまつわるさまざまな伝説や物語が伝えられました。
15世紀中頃にはイスラム文化が花開き、100以上のコーラン学校やモスクなどのイスラム施設が建設され、当時の建築物の多くが今日まで残されています。このような重要な交易地としての文化が評価され、世界遺産に登録されました。
1990年に危機遺産リストに登録されるも、改善措置がとられたため2005年にリストから削除されました。しかし2012年には再度危険遺産リストに登録されることになりました。