タドラルト・アカクスの岩絵遺跡群
タドラルト・アカクスは、サハラの一部にあたるリビア西部の砂漠地帯でアルジェリア国境に近く、ガットの町にも近いところにあります。「タドラルト」は現地の言葉で「山」を意味しています。
この地域の特色は先史時代の岩絵が多数現存していることであり、タドラルト・アカクスの岩絵遺跡群の名でユネスコの世界遺産にも登録されています。岩絵には、ゾウ、キリン、水牛、ウマ、レイヨウ、ダチョウ、羊、ラクダや、馬に乗った人などが描かれています。
アカクスの景観は砂丘、アーチ状岩石、峡谷、山と変化に富んでいます。この一帯はサハラの中でも最も不毛な地域のひとつですが、植生が見られないわけではありません。
紀元前12000年頃から西暦100年頃に至るまでに描かれた岩絵は、この地域の文化的・自然的変化を反映しています。
危機遺産リストへ
2016年の第40回世界遺産委員会において、「タドラルト・アカクスの岩絵遺跡群」を含むリビアの全世界遺産が危機遺産リストに加えられました。