シリア北部の古代村落群
シリア北部の古代村落群とは、シリア北西部、イドリブ県とアレッポ県の山石灰岩の山中にある40ほどの古代村落群のことで、2011年には世界遺産に登録されました。
1世紀から7世紀に農業が営まれ、8世紀から10世紀の間に放棄されましたが、現在でも当時の住居や浴場、多神教の寺院、教会、貯水槽などの建造物や景観が状態良く保存されています。
寺院、教会などの多くの古代の宗教施設からは、古代ローマの多神教や土着宗教が、徐々に教会を中心としたキリスト教文化に変わっていく過程やビザンチン帝国時代のギリシャ正教会への変遷の跡を見ることができます。
当時の利水技術、防塁など古代ローマ人の様子をうかがい知ることができます。村落群は、現在は8つの公園の中に保存されています。