コートジボワール北部のスーダン様式モスク群
2021年に開催された第44回世界遺産委員会拡大会合において、「コートジボワール北部のスーダン様式モスク群」が世界文化遺産として登録されました。
8つのスーダン様式のモスクは、土造り、突き出た骨組み、陶器やダチョウの卵を冠した垂直バットレス、切頭ピラミッド型のミナレットが特徴的です。
これらのモスクのスーダン様式は、西アフリカのサバンナ地域特有のもので、11世紀~19世紀にかけて、イスラム商人や学者がマリ帝国から南下し、サハラ横断貿易路を森林地帯に広げたことで発展しました。
モスクは、イスラム教やイスラム文化の発展を促したサハラ砂漠横断貿易の重要な物的証拠であると同時に、アラブ・ベルベル人が実践したイスラム様式と先住民のアニミズム共同体の建築様式という、長い時間をかけて融合した建築様式を具体的に表現しています。