2016年トルコ・イスタンブルで開催された第40回世界委員会において、ボスニア・ヘルツェゴビナ、クロアチア、モンテネグロ、セルビアの計4か国が共同推薦した「中世の墓碑ステチュツィの墓所群」が世界文化遺産として新規登録されました。
中世の墓碑ステチュツィの墓所群
ステチュツィは、ボスニア・ヘルツセゴビナや中世にボスニア王国の領域だったクロアチア、モンテネグロ、セルビアにある12~16世紀に築かれた巨大な墓碑で、バルカン半島で7万点以上が発見されています。
今回、7万点のうち、ボスニア・ヘルツェゴビナ22件、クロアチア2件、モンテネグロ3件、セルビア3件の計30件が世界遺産に登録されました。
ステチュツィには、文字や幾何学図形、太陽や月、動植物、また伝統的な民族舞踊などが刻まれており、当時の人々の生活の様子や思想などを窺い知ることができます。
ステチュツィには、まだ多くの謎が秘められています。なぜ墓碑に、幾何学図形や人物、狩猟の様子などの装飾が施されたのか、様々なモチーフがあるのは何故なのか、など謎に包まれています。徐々に、それらの謎が解明されていくのか楽しみな遺産です。