スタリー・グラード平原

クロアチアのアドリア海に浮かぶフヴァル島の北部に位置するスタリー・グラード平原。この町一帯には紀元前の時代から人々が生活を営んでいた跡が残る、アドリア海の島々の中で最も古い集落の一つです。

紀元前4年頃に作られた石造りの区画が残り、保存状態が良いことから2008年には世界遺産に登録されています。

農地として現役の世界遺産

【世界遺産】スタリー・グラード平原

photo credit: vineyard via photopin (license)

紀元前384年に古代ギリシャ人によって築かれた港町です。スタリー・グラードとは「古い町」という意味をもち、パロス島出身のギリシャ人が農業を目的に植民地化し、紀元前4世紀頃から現在もぶどうやオリーブの栽培がされています。耕地を石垣によってほぼ180m×900mずつに幾何学的に区画整理された跡も残り、約2400年経った現在もそのまま使われています。

石だらけだった島の開墾でいらなくなった石を上手く利用した石壁は寸分の狂いもないほど正確に造られています。当時既に測量技術が発達し整地に利用していました。

まっすぐに果てしなく続く開墾地が広がり碁盤の目のように整備された風景は壮観の一言。これが2400年も前に造られたという事実に歴史ロマンを感じます。

スタリー・グラードの景色

【世界遺産】スタリー・グラード平原

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今も残るローマ時代の遺跡

古代の住居跡の遺跡も見られます。古代ギリシャ人の住居跡の「マスリノヴィク」やイリュリア人の住居跡「グラヴィツァ」などが発見されています。

また、貯蔵庫として使われていた石造りの建物も見る価値ありです。

聖人の名前を冠にした聖堂

【世界遺産】スタリー・グラード平原

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キリスト教において重要とされている聖人たちの名前が入った教会で、聖ヨハネ聖堂や聖ヒエロニムス聖堂、聖ペトロ聖堂が現存しています。当時は他にも聖母マリア礼拝堂や聖ヘレナ礼拝堂などの礼拝堂や聖堂が数多くありました。

美しい景観

クロアチアは訪れる人を魅了する美しい山と神秘的なエメラルドグリーンの湖の森アドリア海と切り立つ断崖や古い街並みがあり、ヨーロッパの中でも人気の国となっています。

スタリー・グラード平原は自然保護区にも指定され、古代ギリシャの農業に関する景観を今もなお残している貴重な存在だともいえます。小高い丘に上がり、碁盤のように整備された畑と風光明媚な景色は絶対に見ておきたい素敵な景色です。

まとめ

アドリア海岸では最も広い平地で、肥沃な土地といわれています。農耕文化が早くから発達し、一帯からは先史時代の遺跡も見つかっています。

16世紀に要塞化したトゥヴルダリ宮殿も有名なので合わせて訪れてみてはいかがでしょう?

ギャラリー

この世界遺産のデータ・地図(場所)

名称スタリー・グラード平原
クロアチア
登録区分 世界文化遺産
登録年

2008年

キーワード

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