ソルターニーイェ
イランのザンジャーン州東部に2005年に世界遺産登録された遺跡、ソルターニーイェがあります。ここが建設された、14世紀始め、この地を治めていたのは、モンゴル帝国イルハン朝でした。その第8代君主であったオルジェイトゥ・ハンが都を遷都したものです。宮殿や病院、バザールなども造られ、周囲には、城壁が巡らされています。
この遺跡群の中で最も有名なのがオルジェイトゥ廟で、イラン国内はもとより、アジア地域でも最大規模のものです。ドーム全体が美しいターコイズブルーのタイルで覆われ、その圧倒的存在感は、遠くからも目立つものとなっています。このドームは、大きさは、高さ約50m、直径約38mありますが、耐久性と外見の美しさを求めて二重構造となっています。
内部は、天井まで吹き抜けの3階建てで、イスラム美術独特の装飾文字(カリグラフィー)やアラベスク(植物模様&幾何学模様)で装飾され、その素晴らしさに圧倒されます。外部が青いタイル、内部は、赤色をベースに彩られて、その対比も美しいです。
外装は、ドーム以外はほとんど剥がれおちてしまっていますが、完成当時の素晴らしさが偲ばれます。