シギショアラ歴史地区
ルーマニアのムレシュ県には、シギショアラと呼ばれる街が存在しています。このシギショアラは、中世ヨーロッパの姿を今に伝えている美麗な街並みで知られています。この街は、同地が有する文化や歴史的価値を認められて、1999年にシギショアラ歴史地区の名称で、世界遺産として登録されました。
シギショアラは12世紀末期頃に建造された街だと考えられており、商業都市として栄えてきました。14世紀になると、この街は、「商工ギルド」による自治都市にもなったと言われています。その後も、しばらくの間、シギショアラは栄えていましたが、大火やペストなど、数々の脅威にもさらされたため、大きなダメージを受けることも多かったと言われています。
シギショアラには、14世紀に初めて建てられ、その後17世紀に再建されたと考えられている「時計塔」がある他、同地が栄えていた時代の面影を伝える住居なども残されています。また、日本でも良く知られる吸血鬼「ドラキュラ」のモデルとなった「ヴラド3世」の生家が残されていることでも有名です。