シャフリ・ソフタ
2014年に世界遺産に登録されたシャフリ・ソフタは、紀元前4千年紀後半~前3千年紀の遺跡として知られており、古くから、東西交易の要所として栄えてきたことを示す重要な遺跡です。シャフリ・ソフタとは、「焼失の町」を意味しています。
ここは、青銅器時代の交易ルートで、イラン高原を横断していく要所でした。かなり古い時代の遺跡ですが、砂漠地帯で乾燥する気候が保存状態を良好に保つこととなりました。この遺跡は、1967年に発見されました。
イランとイタリアの合同発掘チームが発掘作業にあたっています。遺物から、ペルシャからインド方面への交通の要衝として重要な場所であり、サーサーン朝やイスラーム勢力にとっても大切な地域でした。この遺跡は、泥レンガで造られた古代都市の様子がよくわかるもので、創成期の社会構成など解明するのにとても参考になるものです。
この都市の発展は、人口増加に伴い、大まかに、4期に分けられますが、最盛期の4期に忽然とその痕跡を消していて、謎めいています。「焼失の町」が意味しているように、ここには、何らかの突発的な出来事により、燃え尽きてしまったたような痕跡があるのです。