セルギエフ・パサドの至聖三者聖セルギイ大修道院の建造物群
セルギエフ・パサドはロシアのモスクワの北東にある都市の名前で、モスクワの近郊の古都群「黄金の環」の1つです。ロシア正教会において最も重要な修道院の1つであるのが、この地にある至聖三者聖セルギイ大修道院。至聖三者は三位一体のことです。その質の高さと群を抜く素晴らしさが評価されセルギエフ・パサドの至聖三者聖セルギイ大修道院の建造物群として1993年世界遺産に登録されました。
1345年ラジネルの聖セルギイが教会を建設したのが修道院の始まりです。それから現在まで時の権力者の庇護を受けつつ、修道院は発展し続けてきたのです。修道院最大の生神女就寝大聖堂(ウスペンスキー大聖堂)が建立されたのは16世紀、イヴァン雷帝の命令でした。
17世紀には前駆授洗イオアン誕生教会や聖セルギイの食堂が建てられ、18世紀には大修道院を示すラヴラの格が与えられました。与えたのは女帝エリザヴェータ。エカテリーナ2世の聴悔司祭は大修道院の院長でした。今では大修道院の院長がモスクワおよび全ロシアの総主教を務め、精神面での柱となっています。