セルース猟獣保護区
セルース猟獣保護区は、タンザニアにある動物たちの保護区で、その名前が表すように、元々は狩猟用の保護区として設定されたものでしたが、現在は狩猟が禁止された純粋な保護区となっています。大型哺乳類が万単位で生息し、動物保護区としては世界最大級の面積を誇ります。
その動物相の多彩さと規模、および人の手がほとんど入ってこなかった点が評価され、ユネスコの世界遺産に登録されました。
ところが、ロンドンに拠点を置く非政府組織(NGO)によると、セルース猟獣保護区で暮らすゾウの数が、この5年で半分に減ってしまいました。中国による象牙をねらった密猟の横行が原因です。
取り締まりの努力がなされてはいるものの、中国国内の値段が高騰しているため、犯罪組織や腐敗した官僚たちが大胆になっているようです。別のNGOが、中国の違法取引は制御不能であるとも警告しています。