シケリグ・ヴィヒール
「ミカエルの岩」という意味を持つシケリグ・ヴィヒールは、アイルランド島の西方ケリー州の沖合16キロメートルに位置する面積0.18平方キロメートルの急峻な岩山からなる孤島です。1996年に世界遺産に登録されています。
西暦588年に標高218メートルの島の山頂付近にケルト人により修道院が建てられたという説がありますが、確かな記録はありません。島の位置とその急峻さにより、現在にいたるまで修道院はその原型を良くとどめています。
アイルランドにおける初期キリスト教の僧侶たちは垂直に切り立った崖の下に、石を積み上げてつくった小屋で暮らしており、シケリグ・ヴィヒールの修道院は、823年のヴァイキング襲来にも耐えて西暦1000年前後には教会が拡張されました。
島には、マンクスミズナギドリ、ウミツバメ、ウミガラス、オオハシウミガラス、ミツユビカモメ、フルマカモメ、カツオドリ、ニシツノメドリなどの海鳥が生息し、自然保護区にも指定されています。