サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路:カミオ・フランセスとスペイン北部巡礼路

「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路:カミオ・フランセスとスペイン北部巡礼路」は、キリスト教の聖地であるスペインはガリシア州のサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路で、1000年以上続いています。

1993年に「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」という名称で登録されましたが、2015年ドイツのボンで開催された第39回世界遺産委員会において対象範囲と名称変更があり、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路の北スペインにおける道4区間と、16件の記念建造物群、合計20資産になりました。

サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路とは

「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路:カミオ・フランセスとスペイン北部巡礼路」は、フランスのピレネー山脈を越えスペインに至る巡礼路です。

9世紀に、イエスの12使徒のひとり聖ヤコブの墓が、イスラム勢力からのレコンキスタ(領土回復運動)の最中にサンティアゴ・デ・コンポステーラで発見されました。このことは信徒の精神的支柱となり、多くの巡礼者を呼び込みました。ここはエルサレムバチカンと並ぶキリスト教の三大聖地となっています。

フランスの道

最もポピュラーな道が「フランスの道」と呼ばれる巡礼路です。巡礼路はいくつかありますが、各路がスペインのプエンテ・ラ・レイナで合流し、800㎞西方へ向かってサンティアゴ・デ・コンポステーラへと至ります。

この途中にはカスティーリャ・イ・レオン州に属する古都ブルゴス、旧レオン王国首都であったレオンがあります。

古都ブルゴス

ブルゴス大聖堂は世界遺産に登録されています。英雄エル・シッドとその妻の墓があります。

レオン

レオン大聖堂は、ブルゴス大聖堂に次ぐスペイン・ゴシック様式建築の傑作と評されています。

歓喜の丘

【世界遺産】サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路:カミオ・フランセスとスペイン北部巡礼路
photo credit: Monte do Gozo via photopin (license)

サンティアゴ・デ・コンポステーラまで残り5㎞地点にあるのが、「モンテ・デル・ゴソ(歓喜の丘)」です。ここからは、眼下にサンティアゴ・デ・コンポステーラの光景を望むことができ、巡礼者が最も感動する地点だといいます。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂

サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂は巡礼者が目指す終着点です。「栄光の門」をくぐり、長い巡礼の旅が終わりを告げます。

巡礼について

サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路には、目印としてホタテ貝の印があります。また、巡礼者はホタテ貝を首からぶら下げて歩きます。クレデンシャルという巡礼手帳を発行してもらい、教会や案内所やレストランなどにあるスタンプを押していくことで、自分がいつどこを通ってきたかわかる記録になっていきます。

また、クレデンシャルを示すことで、アルベルゲ(巡礼者専用宿)に宿泊できたり、美術館で割引が適用されたりします。

巡礼をするにあたっては、キリスト教徒である必要はありません。観光やスポーツ感覚で歩く人もいますし、バスや車を使うこともあります。

この巡礼路を踏破したら、大聖堂で行われる儀式を見ていただきたいです。香炉を振り回す儀式は荘厳で、香炉の薫りに疲れが癒されていくと思いますよ。

フランス国内にもサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路はあります。「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」という名前で別途世界遺産に登録されています。

道の世界遺産の登録は、日本の『紀伊山地の霊場と参詣道』とフランス・スペインの巡礼路の3つしかありません。

ギャラリー

この世界遺産のデータ・地図(場所)

名称サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路:カミオ・フランセスとスペイン北部巡礼路
スペイン
登録区分 世界文化遺産
登録年

1993年

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