フランスにある「ランスのノートルダム大聖堂、サンレミ旧大修道院及びトー宮殿」は1991年に登録された世界遺産です。名称からわかるように、フランスのパリから東北東約130kmに位置する街ランスにある3つの建築物から成ります。
「ランスのノートルダム大聖堂、サンレミ旧大修道院及びトー宮殿」主要スポット
ノートルダム大聖堂
ランスのノートルダム大聖は、火災で消失した教会の代わりとして、1211年に建造されました。その優美なたたずまいから「ゴシック建築の女王」と讃えられています。緻密に作りこまれた2300体を超える外壁の彫像は文字が読めなかった中世の人々に聖書や神々について伝える役割を果たしていました。
しかし完成までは苦難の道のりでした。建造資金の重税に対する抗議や百年戦争などが度重なり、約260年後の1475年にようやく完成したのそうです。この大聖堂は百年戦争の英雄、ジャンヌ・ダルクがシャルル7世と共に訪れた場所としても知られています。
サンレミ旧大修道院
サンレミ旧大修道院(サンレミ聖堂)は、1000年頃に建造されたバシリカ式教会堂です。この教会の名は、クロヴィスの洗礼を行った聖レミに由来しており、その遺体が安置されています。ロマネスク様式の身廊と翼廊は、この教会で最も古く、内陣と後陣は12世紀から13世紀にかけて作られたものです。
トー宮殿
トー宮殿は、1498年から1509年に建造された大司教の館のことです。ノートルダム大聖堂に隣接しています。1675年に部分的に改修され、1914年9月19日の火災の後にも修復されました。名前はギリシャ文字のτ(タウ)から付けられたもので、平面図がT字型をしていたことにちなんでいます。