僧院の島ライヒェナウ
僧院の島ライヒェナウはスイスとの国境の近く、ドイツ南部バーデン=ヴュルテンベルク州のコンスタンツ湖に浮かぶライヒェナウ島にある、ライヒェナウ修道院とはじめとするロマネスク様式の宗教建築物や宗絵画などから構成される世界遺産です。
人工の道で本土とつながり、野菜とワイン生産で有名なライヒェナウ島は、豊かな湿地帯の広がる渡り鳥の休息地。聖母マリアと聖マルコに捧げられたライヒェナウ修道院は724年に設立された由緒ある宗教建造物で、修道院自体は1803年に世俗化されたものの、その伝統は世界でも類を見ない宗教上の祝祭や行列の中に今もなお生き続け、私たちに深い感銘を与えてくれます。
僧院の島ライヒェナウの絵画のなかで最も古いものは聖ゲオルク教会にあるオットー時代の記念碑的な壁画。このほかにも聖ペテロ&聖パウロ教会の中にある見事なオルガンとロマネスク絵画や、類い稀な美術工芸である「ライヒェナウの写本」なども、当時の様子を知る貴重な資料として大切に保存されています。