「レーゲンスブルクの旧市街とシュタットアムホーフ」はドイツ南部バイエルン州の東部の中心都市であるレーゲンスブルクの宗教的建造物群や、対岸にあるシュタットアムホーフの旧聖カタリナ慈善病院などの歴史的建造物から構成される世界遺産です。
ドイツ南東部のドナウ川とレーゲン川の合流点に位置するレーゲンスブルクは、古代ローマ時代からカストラ・レギーナ「レーゲン川の要塞」と呼ばれて交通の要衝として栄え、中世には一大交易地として栄華を誇った都市です。
ドナウ河畔に接するレーゲンスブルク旧市街には17世紀半ばから19世紀初頭にかけて神聖ローマ帝国議会が置かれ、ドイツに現存する最古の石橋であるシュタイナーネ橋やゴシック調ステンドグラスの美しいレーゲンスブルク大聖堂などの古代ローマ建築様式からロマネスクやゴシック様式までの、幅広い年代にわたるさまざまな様式の建造物が建造されました。
これらの旧市街地やその対岸であるシュタットアムホーフの建造物は2度にわたる世界大戦の戦火をほぼ免れ、ローマの遺跡と中世の街並みが融合した優美な景観を現代に伝えています。
レーゲンスブルクの旧市街
レーゲンスブルク大聖堂
レーゲンスブルク中央駅から徒歩約15分にある、レーゲンスブルク旧市街の入口でもある大聖堂。バイエルン地方で最も重要なゴシック建築の大聖堂で、現在も中世の面影を色濃く残すスポットです。
石橋(シュタイナーネ橋)
ドナウ川が中洲によって2つに分かれた所にかかる石橋。シュタイナーネ橋と呼ばれる、1135~1146年に建設されたドイツ最古の石橋です。旧市街地からドナウ川の対岸にあるシュタットアムホーフへと続く、長さ310m、16のアーチが角い石柱によって支えられています。
帝国議会博物館(旧市庁舎)
レーゲンスブルク中央駅から徒歩約20分にある、14世紀に建てられたレンガ造りの帝国議会博物館。旧市庁舎は現在、帝国議会博物館となっています。部屋数は11室あり、控えの間や会議室、地下の拷問室や牢などを約1時間のガイドツアーで見学することができます。
レーゲンスブルク中央駅と公園を挟んだ旧市街地にあるお城です。現在ではドイツの歴史主義の最も重要な建築物の一つとされています。昭和50年ごろに流行った漫画「オルフェウスの窓」の舞台となったお城でもあります。
シュタットアムホーフ
レーゲンスブルクの対岸にあるドナウ川の中ノ島がシュタットアムホーフ。レーゲンスブルクからシュタイナーネ橋を渡っていくことができます。13世紀の建造物が残る街で、堅固な防護施設が特徴敵です。
シュタットアムホーフで世界遺産に登録されているのが旧聖カタリナ慈善病院です。