ポトシ市街
ポトシ市街は、1987年に登録されたボリビアの世界遺産で、首都としては世界最高地(標高3600m)にあるラパスの南東約440kmに位置しています(ラパスは事実上の首都で、憲法上の首都はスクレ)。
1545年に先住民が銀の大鉱脈であるセロ・リコ(富める山)を発見したことから、町の歴史が始まりました。1545年にここで世界最大級の銀鉱脈が発見され、侵略者であるスペイン人たちが銀を求めてここに集まりました。
当時、ポトシの銀山は、メキシコのサカテカスやグアナフアト(いずれも世界遺産)とともに中南米の三大鉱山として知られ、銀の採掘に多くの先住民が強制的に集められた結果、黒人奴隷と合わせて約800万人が犠牲になったといわれています。
ポトシ市街は鉱山の麓に広がり、金銀箔を多用したサン・ロレンソ聖堂なども残っていて。人類の歴史上、重要な時代を例証するものとして、世界遺産に登録された。
ポトシは最盛期には20万人近い人口を抱え、アメリカ大陸で最大の町となったほどでした。しかし、銀が枯渇するとたちまち多くの人々がここから去り、町は時代の流れから取り残されることになります。今はかつての繁栄の名残をとどめる古い町並みだけが残されています。