ペーチ(ソピアネ)の初期キリスト教墓所
「ペーチ(ソピアネ)の初期キリスト教墓所」は現在のハンガリーのペーチ、かつてのローマ帝国の属州パンノニアの都市ソピアナエ(ソピアネ)にあるネクロポリスです。ネクロポリスとは、巨大な墓地または埋葬場所のことを指します。
4世紀に建造されたこの墓所は、キリスト教の公認の後もカタコンベでの埋葬が行われていたことを示す例であるとともに、描かれていた壁画の芸術性なども評価されています。ソピアナエの都市は入植者たちによって2世紀に建造された都市で、交易や軍事上の要衝に当たっていたことから、4世紀には大いに繁栄していました。
墓所の多くはソピアナエの北側に作られたものが多く、8世紀までに多くのキリスト教徒たちが葬られました。ペーチと名前を変えたこの町で、墓所の遺跡が発見されたのは18世紀初頭のことで、その後、20世紀まで断続的な発掘で様々な遺跡が見つかっています。