アンドレファナの乾燥林群

アンドレファナの乾燥林群 マダガスカルの世界遺産である「アンドレファナの乾燥林群(ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区)」は、自然保護、景観保護を目的とした保護地域。 1990年、「ツィンギ・デ・ベマラ厳正自然保護区」という名称で世界遺産に登録されました。2023年開催の第45回世界遺産委員会において、登録範囲が拡大され、「アンドレファナの乾燥林群」に変更されました。 ツィンギとは、マダガスカル語で...

ティルス

ティルス レバノンの世界遺産であるティルスは、地中海に面する都市遺跡で、現在、小さな漁村であるスールの位置にかつてあった都市です。1984年に世界遺産に登録されています。 都市の起こりは紀元前2500年ごろと言われています。ティルスは紀元前1000年頃、ティルス王ヒラムが陸地から1キロメートルほど離れた小島に移し、紀元前332年に半島となりました。レバノン内戦ではイスラエルによって占領されました。...

ツォディロ

ツォディロ ボツワナの世界遺産であるツォディロは、同国北部に位置しており、カラハリ砂漠の10キロ四方に広がる鮮やかな4500以上の岩絵群は、「砂漠のルーブル」の異名をとっています。主に岩絵を描いたのはサン人で、彼らの世界観や美術様式を理解する上で、重要な拠点となっています。 ボツワナの国土はいびつな五角形を成していて、標高は1000m程度であり、四方の土地に比べると標高が低い平原の国です。 南部ア...

ラホールの城塞とシャーラマール庭園

「ラホールの城塞とシャーラマール庭園」はパキスタン・パンジャーブ州ラホールにある歴史的建造物で、1981年に世界遺産に登録されました。 ラホール城 ラホール城はムガール帝国の第3代皇帝アクバルにはじまり、第4代皇帝のジャハーンギール、第5代皇帝のシャー・ジャハーン、第6代皇帝のアウラングゼーブと歴代の王たちによって手を加え続けられたお城で、ムガル帝国の歴史と繁栄を知る貴重な資料ともなっています。城...

リオ・プラタノ生物圏保護区

リオ・プラタノ生物圏保護区 リオ・プラタノ生物圏保護区は、ホンジュラスのカリブ海に面した生物圏保護区です。の名の通り、プラタノ川流域を対象とした保護区で、グラシアス・ア・ディオス県、コロン県、オランチョ県にまたがっており、この国最大の熱帯雨林地域を含んでいます。 プラタノ川は全長100kmの川で、流域にはホンジュラス最大の熱帯雨林が残ります。16世紀以降スペイン人らがアメリカ大陸に入植したあとも、...

リガ歴史地区

リガ歴史地区は、ラトビア共和国の首都リガの旧市街と新市街が該当し、リガは同国最大の人口を擁しています。また、「バルト海の真珠」と讃えられる美しい港町で、ユネスコの世界遺産に登録されています。 「リガ歴史地区」主要スポット リガについて リガ城 三人兄弟の家 リガ大聖堂 火薬塔 猫の家 聖ペテロ教会 スウェーデン門 リガについて 町の始まりは1200年。同年、ブレーメン司教アルベルトによって聖堂や兵...

ワディ・ラム保護区

ワディ・ラム保護区 ヨルダン南部、サウジアラビア国境付近に位置する74,000haの保護地域、ワディ・ラム保護区は、文化と自然の両方の高い価値が評価され、複合遺産として世界遺産に登録されました。 ワディ・ラム保護区は砂漠に見られる多様な景観が特徴的で、狭隘な渓谷、自然に形成された岩石のアーチ、切り立った崖や急な傾斜地、大規模な地すべりによってできた地形や大きな洞窟などなど、変化に富んだ地形を至ると...

レオン・ビエホ遺跡群

レオン・ビエホ遺跡群 ニカラグアにあるレオン・ビエホ(レオン旧市街)は、アメリカ大陸で最も古いスペイン植民都市の一つで、征服者エルナンデス・デ・コルドバによって1524年に建設されましたが、1609年にレオン・ビエホから約3kmしか離れていないモモトンボ火山の相次ぐ噴火と地震に見舞われたことで放棄されました。更なる噴火によって人命や財産に再び甚大な被害が出るのを避けるため、現在の場所に町を移転させ...

レンゴン渓谷の考古遺産

レンゴン渓谷の考古遺産 マレーシアの世界遺産であるレンゴン渓谷の考古遺産は、マレー半島のレンゴン渓谷にある200万年に及ぶ遺跡群です。1ヵ所からの出土としては、その期間は世界最長級で、アフリカ以外では最古の遺跡のひとつであり、その保存状態の良好さも評価されています。 ペラ州州都・イポーより車で約2時間の場所にあるレンゴン渓谷は、マレーシア考古遺跡としてももっとも重要な遺跡の1つで、東南アジアで最古...

チトワン国立公園

チトワン国立公園 チトワン国立公園は、ネパール南部に位置するジャングルを保護する目的で設置された自然保護公園です。希有な野生生物を救うため、1973年にネパール初の国立公園に指定され、さらに1984年にユネスコの世界遺産に登録されました。 首都カトマンズから飛行機で約30分、バスなら8時間かかります。2006年の国王の権力停止にともない、旧名称ロイヤル・チトワン国立公園からロイヤルの文字が削除され...

ロスキレ大聖堂

ロスキレ大聖堂 デンマークの世界遺産であるロスキレ大聖堂は、デンマークのシェラン島、コペンハーゲン近郊ロスキレ市の中央にある大聖堂です。12世紀から13世紀に建てられた、スカンジナビアで最も古いレンガ造りの聖堂で、ロマネスク様式とゴシック様式が混在しています。また、シェラン島に現存する唯一の大聖堂です。 この大聖堂は15世紀からデンマークの代々の君主が葬られてきたことで有名です。1536年の宗教改...

ロータス・フォート(城塞)

ロータス・フォート(城塞) パキスタンの世界遺産であるロータス・フォートまたはロータス城塞は、シェール・シャーによって建設された要塞です。周囲は約4キロメートルに達し、パシュトゥーン建築とヒンドゥー建築の両様式が絶妙に融合した最初期の事例になります。 ロータス・フォートは1540年から10年かけて完成となりましたが、その時シェール・シャー・スーリは既に亡くなっており、その後の後継者争いの中でムガー...

ドゥルミトル国立公園

モンテネグロにあるドゥルミトル国立公園には、標高2522mのドゥルミトル山を中心に、中生代末期から新生代第三紀のアルプス造山活動期の海底堆積物が残っています。   氷期には、氷河がドゥルミトル山脈を削り、ヨーロッパ最深のタラ峡谷(深さ1900m)や無数の氷河湖を形成し、起伏に富んだ美しい景観をつくり出しました。   ドゥルミトル国立公園は1980年、世界遺産に登録されました。モ...

ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯

ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯 ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯は、タイ・バンコク北東部に広がる森林地帯です。2005年に世界遺産に登録されています。この森林保護区は、以下の4つの国立公園と1つの保護区で構成されています。 ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯は、山岳部の鬱蒼とする森林とその高低差のために稲作に適さず、それ故に開発が遅れました。チャクリー王朝初期には、開発を促すために一部を免税...

トロードス地方の壁画聖堂群

トロードス地方の壁画聖堂群 キプロスの世界遺産であるトロードス地方の壁画聖堂群は、トロードス山脈に残るギリシャ正教の聖堂と修道院が対象となっています。いずれの聖堂・修道院も、ビザンティン様式の美しいフレスコ画が残っていることが評価されたものです。 この一帯は、10世紀に十字軍による聖地(エルサレム)回復運動の本拠地となったところです。 キプロスは、東ローマ(ビザンチン)帝国の勢力下にあったため、同...

トンブクトゥ

トンブクトゥ トンブクトゥは、西アフリカのマリ共和国内のニジェール川の中流域、川の湾曲部に位置します。マリ帝国、ソンガイ帝国時代に繁栄し西欧では「黄金郷」や「黄金の都」として知られるほどでした。 アラブ・ムスリムの学者たちも往来し学問研究も盛んでしたが、16世紀以降は次第に衰退しています。古代より長らく、サハラ砂漠を越えたアフリカ内陸の黒人と北アフリカからやってくるベルベル人やムスリムの商人が出会...

トゥンヤイ-フワイ・カーケン野生生物保護区

トゥンヤイ-フワイ・カーケン野生生物保護区 トゥンヤイ-フワイ・カーケン野生生物保護区はタイ中部、首都バンコクの北西130kmにあるトゥンヤイ保護区とファイ・カ・ケン保護区を合わせた地域の総称です。手つかずの自然が広範囲で残っていることが評価され、1991年、世界遺産に登録されました。管理者は農業共同省と王室森林局です。 この地域への一般人の立ち入りは堅く禁じられているため、観光をすることはできま...

トゥバタハ岩礁自然公園

トゥバタハ岩礁自然公園 フィリピンの世界遺産であるトゥバタハ岩礁自然公園は、フィリピン諸島の南西にあるパラワン島の東の岩礁と珊瑚礁を保護する目的で設置された公園です。2つの岩礁と大きな珊瑚礁からなります。 珊瑚礁は、東南アジア最大ともいわれ、カツオドリや、海亀など海洋動植物の宝庫でもあります。近年は、ダイナマイトを使用した漁法が行われているため、珊瑚礁への破壊が心配されており、環境保全対策が急がれ...

ナミブ砂海

ナミブ砂海 ナミブ砂海は南北約320km、東西120kmを誇る広大な砂漠地帯で、ナミビア大西洋側に位置しています。北はアンゴラとの国境付近から南は南アフリカ共和国北端にまで及びます。 約8000万年前に生まれた世界で最も古い砂漠と考えられており、「ナミブ」は主要民族であるサン人の言葉で、「何もない」という意味。 大西洋を北上する寒流・ベンゲラ海流の影響で生じた典型的な西岸砂漠で、ドラケンスバーグ山...

ニュージーランドの亜南極諸島

ニュージーランドの亜南極諸島 ニュージーランドの亜南極諸島は、ニュージーランドの南200キロのところで、生物の種類が豊富で非常に密であると言われています。この亜南極諸島は、 スネアーズ諸島 アンティポデス諸島 オークランド諸島 バウンティ諸島 キャンベル島 の4つの諸島と1つの島から構成されています。1998年に世界遺産に登録されました。 この地域は、南緯40度付近にあり、南極からの寒流と太平洋か...

W=アルリ=ペンジャリ国立公園複合体

「W=アルリ=ペンジャリ国立公園複合体」は、西アフリカのニジェール・ブルキナファソ・ベナンの3ヵ国にまたがる世界自然遺産です。その3ヵ国にまたがっているW国立公園のニジェール部分の2,200km2のみが1996年に世界遺産に先行登録。2017年に登録範囲が2か国にも拡大され、W国立公園に隣接する、ブルキナファソの「アルリ国立公園」・ベナンの「ペンジャリ国立公園」も登録されました。ブルキナファソとベ...

ネスヴィジにあるラジヴィウ家の建築的・居住的・文化的複合体

ネスヴィジにあるラジヴィウ家の建築的・居住的・文化的複合体 ネスヴィジ城は、ベラルーシのネスヴィジにあるラジヴィウ家の居城として建てられた城郭建築です。一帯がラジヴィウ家のものになったのは1533年のことで、その年に、前の領主であったキシュカ家の断絶にともない、女系子孫のミコワイ・ラジヴィウ・チャルヌィと弟のヤン・ラジヴィウに与えられたのです。 それ以来、ラジヴィウ家はリトアニア大公国でも屈指の影...

ノヴォデヴィチ女子修道院群

ノヴォデヴィチ女子修道院群 ノヴォデヴィチ女子修道院は、モスクワにある正教会の修道院の中でも、有名な女子修道院の1つで、ノヴォデヴィチ女子修道院群という名で世界遺産に登録されています。 1524年、ノヴォデヴィチ女子修道院の建物は、リトアニアからのロシア領土奪回を記念して、当時のモスクワ大公国のヴァシーリー3世の命により建設が始まりました。帝国時代の17世紀の半ばには、ウクライナやベラルーシのほか...

バイカル湖

バイカル湖 1996年に世界遺産に登録されたバイカル湖は、ロシア南東部のシベリア連邦管区のブリヤート共和国とイルクーツク州・チタ州に挟まれた三日月型の湖です。 「シベリアの真珠」とも、ガラパゴス諸島と並ぶ「生物進化の博物館」とも称されるバイカル湖は、琵琶湖のおよそ46倍あり、カスピ海や20世紀後半から急速に面積を縮小しているアラル海を除くとアジア最大の湖となっています。 貯水量が23×104 km...

ゲラティ修道院

ジョージアの世界遺産である「ゲラティ修道院」は、イメレティ地方の古都クタイシにある郊外にある修道院です。1994年に「バグラティ大聖堂とゲラティ修道院」として世界遺産に登録されました。2010年、バグラティ大聖堂の再建計画を理由として危機遺産リストに追加されましたが、2017年、ゲラティ修道院の単独登録へと範囲が縮減されので危機遺産リストからは外される運びとなりました。 ゲラティ修道院 中世ジョー...

バンディアガラの断崖(ドゴン人の地)

バンディアガラの断崖(ドゴン人の地) バンディアガラの断崖(ドゴン人の地)は、アフリカ・マリ共和国のドゴン族居住地域となっている断崖です。その壮観な自然環境と、ドゴン族の文化が保持されている地域であることから、ユネスコの世界遺産に登録されています。 ここには、バンディアガラ山地とニジェール川による標高差500mの断崖が、約200kmにわたって続いており、この断崖の所々や、断崖の裾野に、ドゴン族はお...

バン・ダルガン国立公園

バン・ダルガン国立公園 モーリタニアの世界遺産であるバン・ダルガン国立公園は、ヌアクショットとヌアディブの間に位置する、モーリタニア西岸の国立公園です。ティミリス岬を中心とする12000km²の国立公園で、面積のおよそ半分は海域となっています。 沖合いには暖流と寒流がぶつかる潮目があるため、魚が多く集まり、それを目当てとする鳥類や海棲哺乳類も多く集まる地形となっており、公園内のティドラ島、ニルミ島...

バルパライソの海港都市とその歴史的な町並み

バルパライソの海港都市とその歴史的な町並み バルパライソはチリのバルパライソ州にあり、首都サンティアゴに近い港町(サンティアゴより約120km)。バルパライソの海港都市とその歴史的な町並みという名で世界遺産に登録されています。 バルパライソには国会が所在し、チリの立法首都の役割を果たしています。バルは英語のValley、パライソは英語のparadiseとほぼ同義で、日本語に訳すと『天国の谷』といっ...

バーンチエン遺跡

バーンチエン遺跡 タイ王国の世界遺産であるバーンチエン遺跡は、ウドーンターニー県・ノーンハーン郡にある古代文明の遺跡です。バーンチエン遺跡では土器を中心に動物の骨なども見つかっており、黄河文明・メソポタミア文明とは違った、東南アジア独自の文明として注目を集めています。 土器には独特の渦をもった幾何学模様をもつものがあり広く知られています。なお、紀元前数千年というタイの有史以前の時代のものであり、文...

バールベック

バールベック バールベックとは、レバノンの東部、ベイルートの北東約85km、ベカー高原の中央にあるローマ帝国時代の古代遺跡のことです。バールベックとは「ベカー高原の主神」を意味していて、ここにフェニキアの天空神ハダド(バアル)が祀られていた事に由来するといわれ、本来はフェニキア系の神々の聖地だったと考えられています。 しかし後にギリシア・ローマ系の神々と習合し、ローマの最高神ユピテル(ジュピター)...

バハラ城塞

バハラ城塞 オマーンの世界遺産であるバハラ城塞は、アフダル山の麓に位置する4つの歴史的城塞の1つです。ペ海から侵攻するペルシア人、砂漠から攻め寄せるベドウィンなどの侵略から守るため、13世紀から14世紀頃にかけて建造されました。 バハラの街には、オアシス、市場(スーク)、ヤシの木立などがあり、都市自体が約 12 km の城壁に囲まれている。この町は陶磁器でも知られています。バハラ城塞は、近隣のイズ...

パナマのカリブ海沿岸の要塞群:ポルトベロとサンロレンソ

世界遺産 パナマのカリブ海沿岸の要塞群:ポルトベロとサンロレンソ パナマのカリブ海沿岸の要塞群:ポルトベロとサンロレンソは、パナマにあるユネスコの世界遺産で、パナマの世界遺産の中では最初に登録されたものです。「美しい港」という意味をもつポルトベロに残る5つの要塞跡と、サンロレンソ要塞の遺構が登録対象となっています。 スペインの植民地だった時代のポルトベロは、銀の積出港として栄えた港町でした。当時は...

パナマ・ビエホとパナマ歴史地区

パナマ・ビエホとパナマ歴史地区 パナマ・ビエホとパナマ歴史地区は、パナマの首都であるパナマシティの東に位置している世界遺産に登録されている文化財として貴重な建造物群です。 パナマ・ビエホはアメリカ大陸の太平洋岸で最初のスペイン人の植民都市として知られています。1671年にはイギリスの海賊ヘンリー・モーガンの来襲によって破壊されましたが、再建以降は中南米有数の貿易拠点として発展しました。 現在、古建...

パハルプールの仏教寺院遺跡群

パハルプールの仏教寺院遺跡群 バングラデシュの世界遺産であるパハルプールの仏教寺院遺跡群は、ラジシャヒ管区・パハルプールにある仏教寺院遺跡群です。 バングラデシュはイスラム教国ですが、8世紀半ばから、9世紀にパーラ王朝の支配を受け、仏教が大いに栄えました。これと共に、この地域には多数の仏教寺院が建設されました。そのなかでも最大級のものがパハルプールです。 かつては、一辺330mの敷地内に72の台座...

ハル・サフリエニの地下墳墓

ハル・サフリエニの地下墳墓 ハル・サフリエニの地下墳墓は、地中海に浮かぶマルタ島のパオラで発見された、紀元前2500年頃に遡る地下構造物です。本来は宗教上の聖域として作られたと考えられていますが、先史時代の内に共同地下納骨堂に転用されました。1980年に世界遺産に登録されています。 これは世界で唯一の先史時代の地下墳墓となっています。この遺跡は新しい住宅開発のために貯水槽を切削していた労働者が、遺...

ハンバーストーンとサンタ・ラウラの硝石工場群

ハンバーストーンとサンタ・ラウラの硝石工場群 ハンバーストーンとサンタ・ラウラの硝石工場群は、チリ北部にある硝石(チリ硝石)精錬所群の遺跡です。これらは2005年にユネスコの世界遺産に登録されると同時に、建物が脆弱な木造であるという構造上の問題や地震の影響などから危機遺産にも登録されました。 ハンバーストーンとサンタ・ラウラは、チリ北部のタラパカ地方、アタカマ砂漠にある町イキケの東方 48 km ...

ハトラ

ハトラ イランの世界遺産であるハトラとはイラク北部のモースル州の南西約100km、サルサル・ワジ川のほとりの砂漠地帯に残る歴史的な都市遺跡のことです。別名を「神の家」といい、パルティア帝国の重要な要塞都市で、ローマ帝国の度重なる攻撃にさらされました。 20世紀初めに砂の中に眠っていたハトラを発掘を開始したのは、ドイツ隊でした。その時、発掘隊を驚かせたのは、ギリシア式の神殿と西アジア様式の神殿が同時...

ビガン歴史都市

ビガン歴史都市 ビガン歴史都市は、フィリピン、ルソン島の北部にあるビガンの街並みが登録されているユネスコの世界遺産です。ビガンは、ルソン島のマニラの北、約400kmにある都市で、16世紀からのスペインによる統治下で商業、貿易の拠点として栄えました。 スペイン統治時代の街の名前は、シウダー・フェルナンディナで、このころ築かれたユニークな街並みは、スペイン、中国、ラテンアメリカの影響を受けていると言わ...

ビブロス

ビブロス レバノンの世界遺産であるビブロスは、レバノンの首都であるベイルートの北方約30kmにある地中海沿岸の都市です。古代にはフェニキア人の都市として栄えました。 ビブロスは、フェニキア人の発祥の地として有名で、アルファベットの元になったフェニキア文字もこの地で生まれました。このことから『アルファベット発祥の地』と言われることもあります。 紀元前3000年頃から、フェニキア人が居住し始めたと言わ...

ヒロキティア

ヒロキティア ヒロキティアは、地中海のキプロス島に残る新石器時代の遺跡です。この遺跡は地中海東部に残る先史時代の遺跡としては、保存状態の良好さと価値の面で特に重要な部類に属しています。1998年に世界遺産に登録されています。 ヒロキティアの重要性の多くは、この遺跡が集落を形成していたということだけではなく、その共同体を守るための城壁を張り巡らせていることで、組織化された機能的社会が存在していたこと...

ルウェンゾリ山地国立公園

ルウェンゾリ山地国立公園 ルウェンゾリ山地国立公園は、コンゴ民主共和国との国境付近に広がる、ウガンダの国立公園です。その名の通り、ルウェンゾリ山地(最高峰の標高5109m)の標高2100m以上を対象とする国立公園で、1994年にはユネスコの世界遺産に登録されました。 ルウェンゾリは、現地のバコンジョ人の言葉で「雪を戴いた山」を意味します。その名の通り、アフリカでは3つしかない万年雪を戴く山地です。...

ブウィンディ原生国立公園

ブウィンディ原生国立公園 ブウィンディ原生国立公園は、1991年にウガンダの国立公園に指定された、ブウィンディ原生林の一部です。コンゴ民主共和国との国境に接し、コンゴのヴィルンガ国立公園とも隣接しており、アフリカ大地溝帯の西リフトバレー沿いに位置します。 331km²の熱帯林を含み、平地、高地の森林環境を抱えており、それらには徒歩でのみ立ち入りが可能です。公園は、コロブス・モンキー、チンパンジーや...

プレアヴィヒア寺院

プレアヴィヒア寺院 プレアヴィヒア寺院 とは、カンボジアとタイ王国国境にあるダンレク山地内のカンボジア王国領内(プレアヴィヒア州)に位置するヒンドゥー教寺院です。 9世紀末にクメール人によって建設され、11世紀に増築されたとされています。寺院名の「プレアヴィヒア」とはクメール語で「神聖な寺院」の意味です。 タイ側の呼称である「プラーサート・プラウィハーン」も同じくタイ語で「神聖な寺院」の意味です。...

フィリピン・コルディリェーラの棚田群

フィリピン・コルディリェーラの棚田群 フィリピン・コルディリェーラの棚田群は、フィリピンのルソン島北部の中央山岳地帯の主に東斜面に広がっている棚田地帯です。棚田の規模としては、世界最大ともいわれています。ここの景観は「天国への階段」とも呼ばれ、バナウエの谷を覆う棚田の泥壁や石垣をつなぎ合わせると長さ2万km、地球を半周にも相当します。 コルディリェーラスペイン語で山脈を意味していて、標高が1,00...

ベラトとジロカストラの歴史地区

ベラトとジロカストラの歴史地区 ベラトは人口は約6万5千人のアルバニア中南部の都市です。ジロカストラも同じくアルバニア南部に位置し、歴史的な地域であるエピルス地方にあり、ジロカストラ州とジロカストラ県の首府となっています。 これらの土地の旧市街は世界遺産に登録され、希少なオスマン帝国時代の町並みや農民によって築かれた多くの歴史遺産が残されています。 ジロカストラ城が市内を見下ろし、5年ごとにジロカ...

ホージャ・アフマド・ヤサヴィー廟

ホージャ・アフマド・ヤサヴィー廟 ホージャ・アフマド・ヤサヴィー廟は、カザフスタン南部のテュルキスタン市にある、未完成に終わった廟建築です。12世紀に活躍したスーフィー(聖者)であるホージャ・アフマド・ヤサヴィーと、歴代のヤサヴィー教団の指導者の墓が置かれています。彼はスラム神秘主義の一派のヤサヴィー教団の教祖です。 中央アジアのイスラム教徒の聖地の一つであり、草原地帯ではヤサヴィー廟への参詣はメ...

マラウイ湖国立公園

マラウイ湖国立公園 マラウイ湖国立公園はアフリカ大陸南東部にあるマラウイ湖を対象とする国立公園で、マラウイ湖はアフリカ大陸で3番目に大きな湖です。その面積は四国の1.5倍、マラウイの国土の4分の1を占めるています。 「湖のガラパゴス諸島」と言われるほど、固有種の多さと進化の多彩さで知られており、1984年に世界遺産に登録されました。 最大深度は706メートルに及び、500種以上の魚類が確認されてお...

マラッカ海峡の歴史的都市群:ムラカとジョージタウン

「マラッカ海峡の歴史的都市群:ムラカとジョージタウン」は2008年に登録されたマレーシアの世界遺産です。その名称の通り、ムラカ(マラッカ)とジョージタウンから構成されています。 ムラカ ラカ(マラッカ)は、マレーシアの港湾都市の名前です。1511年、ポルトガルのインド総督アフォンソ・デ・アルブケルケが征服し、東南アジアにおけるポルトガル海上帝国の拠点ポルトガル領マラッカとしました。 ポルトガル時代...

マルタの巨石神殿群

マルタの巨石神殿群 マルタの巨石神殿群は、南ヨーロッパに位置し地中海に浮かぶ島国マルタ共和国内、マルタ島とゴゾ島で発見された人類最古の石造建築物です。 マルタの巨石神殿群はマルタ島内、ゴゾ島内で20世紀までに約30の巨石神殿が確認され、そのうち6神殿が世界遺産として登録されています。 建造は紀元前4500年から前2000年頃とされ、1980年にゴゾ島にあるジュガンティーヤ神殿がはじめに世界遺産に登...

マトボの丘群

マトボの丘群 マトボは、ジンバブエ南部のブラワーヨの約35km南から先に広がっている花崗岩質の小丘群と木々に覆われた渓谷からなる地域です。2003年、マトボの丘群として世界遺産に登録されました。 これらの丘は、地表に押し出されてきた花崗岩によって20億年以上前に形成されたものです。ンデベレ人 の国家を建てたムジリカジ王が、この地の名付け親であり、「マトボ」は「はげ頭」を意味します。 丘が並ぶ地域は...

マナプールズ国立公園、サピサファリ地域、チュウォールサファリ地域

マナプールズ国立公園、サピサファリ地域、チュウォールサファリ地域とは、アフリカのジンバブエにある世界遺産です。名前の通り1つの国立公園と、2つの地域から構成されています。 マナプールズ国立公園 マナプールズ国立公園は、ジンバブエ西部の野生生物保護地域で、一帯は、ザンベジ川下流の氾濫原にあたり、雨季になるたびに一面が湖のようになります。 この湖が乾き、後退するに従って、水を求めて大型動物が集まるよう...

マノヴォ=グンダ・サン・フローリス国立公園

マノヴォ=グンダ・サン・フローリス国立公園 中央アフリカの世界遺産であるマノヴォ=グンダ・サン・フローリス国立公園は、バミンギ・バンゴラン州にある国立公園です。アフリカ中央部の17400km2を範囲とし、南のボンゴ高原、北のアウク川にはさまれており、氾濫原やサバンナなどの豊かな植生に育まれて、多くの動物が生息しています。 北部のアウク川流域は、雨季には氾濫によって一面が水没する一方、乾季でも干上が...

中央スリナム自然保護区

中央スリナム自然保護区 中央スリナム自然保護区は、その名が示す通りスリナム中央部に位置する自然保護区です。中央スリナム自然保護区は、1998年に3つの自然保護区(1966年設定)を統合し、なおかつその範囲を拡大して新たに設定されました。その面積は1万6000km2で、スリナムの国土の約1割を占めています。 ここは熱帯の気候で、年平均気温は27度前後、年平均降水量は1750 mmから 3000 mm...

ビキン川渓谷

2001年ロシアの世界遺産「中央シホテ・アリン」が登録され、2018年にはその範囲が変更され「ビキン川渓谷」になりました。 ビキン川渓谷(中央シホテ・アリン) 中央シホテ・アリンは、ロシア連邦・極東連邦管区の沿海地方からハバロフスク地方に位置し、ロシアの太平洋側の港・ウラジオストクの北東から日本海沿いに900kmにかけて伸びる高い山脈です。 世界遺産に登録されたのは、タイガ(針葉樹林地帯)と亜熱帯...

上スヴァネティ

上スヴァネティ スヴァネティはジョージア北西部に位置する歴史的な地域名です。ジョージア人に含まれる先住民族であるスヴァン人たちが暮らしています。 歴史的に上スヴァネティと下スヴァネティに分かれていて、前者の建造物群と文化的景観はユネスコの世界遺産に登録されています。 3000mから5000m級の山々に囲まれているスヴァネティは、ヨーロッパの定住地域では最も海抜標高が高くなっています。カフカース山脈...

乳香の土地

乳香の土地 乳香の土地は、中東オマーンにあるユネスコの世界遺産です。古来、奢侈品の一つであった乳香の交易で栄えたアラビア半島南部に残る遺跡のうち、オマーンのドファール特別行政区内にあるオアシス都市遺跡、港湾遺跡、交易路跡や乳香の群生地が登録対象となっています。 シスルは交易路上に存在していたオアシス都市の遺跡で、紀元前2世紀頃には栄えていた様であるが、西暦3世紀には交易上の要衝ではなくなっていまし...

古都ザビード

古都ザビード ザビードは、イエメンの西部に位置するフダイダ県に属する都市です。紅海から20kmほど内陸に位置しています。イエメンで最も古いモスクが造られた場所として知られ、その後、混乱の時代があったものの、819年にムハンマド・イブン・ジヤードが町を創設、その後、ジヤード朝を建国し、アラビア半島初の大学を創立しました。 豊かな農業生産と交易により、ザビードにはイエメンにおけるいくつかの王朝の首都が...

国史跡カミ遺跡群

国史跡カミ遺跡群 ジンバブエの世界遺産である国史跡カミ遺跡群は、標高1000mのジンバブェ高原の西部、ブラワヨ近郊にある石造遺跡群です。トルワ王国の首都となり、15世紀中葉から17世紀頃まで機能していました。 建造物は、花崗岩を直方体に切り出して交互に積み重ねています。建物の壁の上部には、チェッカー板のように空間を開けたり、色の異なる石材を用いて装飾にしています。 遺跡が街として繁栄した時期は、放...

国立歴史文化公園“古代メルブ”

国立歴史文化公園“古代メルブ” メルブ遺跡とは、トルクメニスタンのカラクム砂漠の中にある、中央アジア最大の遺跡です。もとはホラーサーン地方の中心都市のひとつで、シルクロードのオアシス都市として栄えました。 トルクメニスタンで初の世界遺産に登録されたメルブ遺跡は、国立歴史文化公園“古代メルブ”という名で登録されました。 なお榎一雄は南北朝時代の梁の職貢図に記載された「未国」をメルブと比定する説を提出...

城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔

城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔 城壁都市バクー、シルヴァンシャー宮殿、及び乙女の塔は、アゼルバイジャンの首都バクーの歴史的建造物に設定されたユネスコの世界遺産です。カスピ海沿岸の都市バクーとは、ペルシア語で「風の吹く町」という意味です。この世界遺産の構成要素であるバクーの旧市街は、城壁に囲まれたその旧市街で、一般にイチェリ・シェヘルと呼ばれています。 バクーの町は5世紀頃からあ...

水銀の遺産アルマデンとイドリヤ

水銀の遺産アルマデンとイドリヤ 水銀の遺産アルマデンとイドリヤは、スペインのアルマデンとスロベニアのイドリヤにそれぞれ残る水銀鉱山と、それらに関連する旧市街や産業遺産群を対象としたユネスコの世界遺産です。 アルマデンとイドリヤで産出された水銀は、かつて何世紀もの間、ラテンアメリカで産出される銀の精錬に不可欠の存在であり、ヨーロッパへの大量の銀流入を陰で支える役割を果たしていました。 そのため、アメ...

真珠採り、島の経済を物語るもの

真珠採り、島の経済を物語るもの バーレーンの真珠採取業は、一説には紀元前2000年頃にまで遡るとも言われるバーレーン古来の基幹的地場産業でした。石油発見以前のペルシア湾一帯は天然真珠の一大産地となっており、わけてもバーレーン近海の真珠は高品質と評価されていました。 しかし、日本の真珠養殖業の発展や世界恐慌の影響によって壊滅的な打撃を受け、1930年代以降、急速に衰退しています。バーレーンのムハッラ...

聖なる山スライマン=トー

キルギスの世界遺産であるスライマン=トー(スレイマン=トー)は、キルギス第二の都市オシ近郊にある山です。同市はシルクロードの中継地として東西をつないだ要衝で、オアシス都市として繁栄しました。 山の名前は「スライマーンの山」の意味で、預言者のスライマーンが逗留したとされる伝説に従って18世紀に名づけられました。 かつては、イスラーム伝播以前からの伝統的な信仰にとっても、ムスリムにとっても重要な巡礼地...

西カフカース

西カフカース ロシアの世界遺産である西カフカースは、黒海からエルブルス山に至るコーカサスの西部地方を指す名称で、コーカサス山脈の西端にあたるロシアのリゾート地ソチの北方50 kmに位置しています。 西コーカサスは、ヨーロッパバイソンの起源であるとともに再導入された場所でもあります。世界最後の野生種のヨーロッパバイソンは、1927年に密猟者によって殺されてしまいましたが、飼育したヨーロッパバイソンを...

開城の歴史的建造物群と遺跡群

開城の歴史的建造物群と遺跡群 北朝鮮の世界遺産である開城の歴史的建造物群と遺跡群は、北朝鮮南西部に位置する開城市に残る高麗時代の史跡などが対象となっています。 開城は高麗王朝を開いた王建が根拠地としていた場所であり、918年の王朝成立間もない時期から李氏朝鮮によって高麗が滅ぼされる1392年まで首都として機能しました。 高麗滅亡後には王宮をはじめとする遺跡群は再建されることがなかったため、多くは廃...

ブハラ歴史地区

ブハラ歴史地区 ブハラ歴史地区は、ウズベキスタンの都市で、ブハラ州の州都です。ザラフシャン川下流域に古代より栄えたオアシス都市で、1993年には、旧市街地がユネスコの世界遺産に登録されています。 ブハラはシルクロードの重要な拠点として古くから栄えてきた町で、16世紀後半にブハラ・ハーン国の都となりました。中心部にあたる旧市街には、日干しレンガで造られた城壁や、砂漠の中の灯台のようなカリヤン・モスク...

ガランバ国立公園

ガランバ国立公園 ガランバ国立公園は、コンゴ民主共和国北東部の、スーダン国境近くに広がる国立公園です。ガランバ川一帯を含む国立公園で、1938年に創設されました。キタシロサイの保護区として知られ、1980年にはユネスコの世界遺産にも登録されています。 しかし、密猟の横行などによってキタシロサイは激減し、世界遺産からの抹消も検討されたことがあるなど、危機的な状況にさらされている国立公園です。 この国...

トラムンタナ山脈の文化的景観

トラムンタナ山脈の文化的景観 トラムンタナ山脈の文化的景観は西地中海に浮かぶスペインのバレアレス諸島自治州の中心地であるマジョルカ島の北部にそびえる、標高1,000メートルを超えるトラムンタナ山脈の麓に広がる農園の景観や、農業文化から構成される世界遺産です。 トラムンタナ山脈は海に突き出た険しい山岳地帯で、元来農地に適さない荒れた土地。しかし1000年以上に渡る島の人々の努力によって8世紀ごろから...

ベルリンのモダニズム集合住宅群

ベルリンのモダニズム集合住宅群はドイツの首都ベルリンにある、モダニズム建築の代表と称される6つの集合住宅から構成される世界遺産です。 「ジードルング」と呼ばれる集合住宅が建てられたのは、ガルテンシュタット・ファルケンベルクを除けば、1920年代後半から1930年代初頭にかけて。 「ベルリンのモダニズム集合住宅群」主要スポット 「ベルリンのモダニズム集合住宅群」の建設経緯 ガルテンシュタット・ファル...

レーゲンスブルクの旧市街とシュタットアムホーフ

「レーゲンスブルクの旧市街とシュタットアムホーフ」はドイツ南部バイエルン州の東部の中心都市であるレーゲンスブルクの宗教的建造物群や、対岸にあるシュタットアムホーフの旧聖カタリナ慈善病院などの歴史的建造物から構成される世界遺産です。 ドイツ南東部のドナウ川とレーゲン川の合流点に位置するレーゲンスブルクは、古代ローマ時代からカストラ・レギーナ「レーゲン川の要塞」と呼ばれて交通の要衝として栄え、中世には...

ドレスデン・エルベ渓谷(抹消)

抹消された世界遺産:ドレスデン・エルベ渓谷 ドレスデン・エルベ渓谷はドイツ東部のザクセン州の州都としてエルベ川の谷間に位置する都市ドレスデンの、文化的景観からなる世界遺産として2004年に登録されました。ドレスデンは、ザクセン選帝侯国の首都であった時代には「ドイツのフィレンツェ」と呼ばれたほど美しい都市であり、18~19世紀の建造物などが今も残っています ドイツの古都、ドレスデンはエルベ川のほとり...

エッセンのツォルフェアアイン炭鉱業遺産群

エッセンのツォルフェアアイン炭鉱業遺産群 エッセンのツォルフェアアイン炭鉱業遺産群はベルギーやオランダとの国境の近く、ドイツ西部ノルトライン=ヴェストファーレン州エッセンにあるツォルフェアアイン炭鉱やその工場跡地などからなる世界遺産です。 ツォルフェアアイン炭鉱の歴史は、デュースブルク生まれの企業家フランツ・ハニエルが現在のエッセン郊外にあたるカターンベルク地方に膨大な石炭層を発見し、1834年に...

ライン渓谷中流上部

ライン渓谷中流上部はドイツのラインラント=プファルツ州の都市であるコブレンツとビンゲン・アム・ラインの間にあるライン川の渓谷に広がった、地理学や歴史、文化や産業などのさまざまな要因が複合して作りだした独特な景観からなる世界遺産です。 ライン川は先史時代より交易の重要な通路としての役割を果たし、その川辺には多くの城塞が作られ、その渓谷には今もなお古城や古い町並み、聖堂や修道院といった中世以来の景観が...

僧院の島ライヒェナウ

僧院の島ライヒェナウ 僧院の島ライヒェナウはスイスとの国境の近く、ドイツ南部バーデン=ヴュルテンベルク州のコンスタンツ湖に浮かぶライヒェナウ島にある、ライヒェナウ修道院とはじめとするロマネスク様式の宗教建築物や宗絵画などから構成される世界遺産です。 人工の道で本土とつながり、野菜とワイン生産で有名なライヒェナウ島は、豊かな湿地帯の広がる渡り鳥の休息地。聖母マリアと聖マルコに捧げられたライヒェナウ修...

デッサウ・ヴェルリッツの庭園王国

デッサウ・ヴェルリッツの庭園王国 デッサウ・ヴェルリッツの庭園王国はドイツ中部のザクセン・アンハルト州の都市デッサウ・ヴェルリッツにある、大陸ヨーロッパにおいて最初に作られた最大級の大きさを誇る英国式庭園から構成される世界遺産です。 「ヴェルリッツの英国式庭園」とも呼ばれ、多くの歴史的建造物や公園が集まって景観を作るこの庭園は、エルベ川とムルデ川に沿った、水に恵まれた景観の美しさが魅力。 18世紀...

ヴァルトブルク城

ヴァルトブルク城はドイツのテューリンゲン州の都市アイゼナハを見下ろすように、テューリンゲンの森に抱かれて建つ城塞からなる世界遺産。ドイツの文化史や精神史において重要な場所とされ、ドイツ人の心のふるさとと呼ばれています。 ヴァルトブルク城の歴史 ヴァルトブルク城は、1067年にテューリンゲン伯ルートヴィヒ・デア・シュプリンガーの命で城塞として建設されたそうです。その後幾度もの増築を重ね、現在の姿にな...

ベルリンのムゼウムスインゼル(博物館島)

「ベルリンのムゼウムスインゼル(博物館島)」は、ドイツの首都ベルリン市内を南北に流れるシュプレー川の中州のうち、ブランデンブルク門から東に伸びるウンター・デン・リンデン街を境とする北半分の地区ムゼウムスインゼルの、5つの博物館や美術館からなる世界遺産です。 「ベルリンのムゼウムスインゼル(博物館島)」目次 ムゼウムスインゼル(博物館島)の歴史 旧博物館 新博物館 旧国立美術館(旧ナショナルギャラリ...

古典主義の都ヴァイマル

古典主義の都ヴァイマルはドイツ東部のテューリンゲン州の都市ヴァイマルにある、ドイツ古典主義の劇作家であるゲーテやシラーにゆかりのある建造物等から構成される世界遺産です。 ドイツ古典主義について 18世紀末から19世紀初頭にかけて花開いたドイツ古典主義は、ギリシャ・ローマの古典古代を理想と考え、その時代の学芸・文化を模範として仰ぐ傾向のことであり、ゲーテやシラーに代表される多くの時代の先導者たちが、...

アイスレーベンとヴィッテンベルクにあるルター記念建造物群

アイスレーベンとヴィッテンベルクにあるルター記念建造物群 アイスレーベンとヴィッテンベルクにあるルター記念建造物群はドイツ中部ザクセン=アンハルト州のある都市アイスレーベンとヴィッテンベルクに残る、宗教革命の中心人物であるマルティン・ルターにかかわる建造物などから構成される世界遺産です。 宗教改革は近世ヨーロッパ史上の重大事件の一つ。宗教革命の立役者であるマルティン・ルターが生まれ最期を迎えた土地...

ヴァイマル、デッサウ及びベルナウのバウハウスとその関連遺産群

「ヴァイマル、デッサウ及び ベルナウのバウハウスとその関連遺産群」はドイツ東部のヴァイマル・デッサウ・ベルナウに作られた、工芸・写真・デザイン等を含む美術と建築に関する総合的な教育を行った学校であるバウハウスと、それに関連する建造物からなる世界遺産です。 1996年に「ヴァイマルとデッサウのバウハウスとその関連遺産群」として登録されましたが、2017年、ベルナウのADGB労働組合学校などが追加され...