「ナン・マトールミクロネシア東部の中心的祭祀場」は、2016年トルコ・イスタンブルで開催された第40回世界遺産委員会において新規登録された、ミクロネシア連邦初の世界文化遺産です。
ナン・マトール:ミクロネシア東部の中心的祭祀場
ミクロネシア連邦・ポンペイ島にある「ナン・マトール:ミクロネシア東部の中心的祭祀場」は、13~15世紀にかけてつくられた石造遺跡で、サンゴ礁の上に築かれた99の人工の小島からなる遺跡です。
遺跡は、当時、ポンペイ島を支配していたシヤ―ウテール朝の中心地とされ、島には、宮殿、寺院、墓、住居などがあり、周囲は城壁で囲まれています。
「ナン・マトール:ミクロネシア東部の中心的祭祀場」は、謎多き遺跡とも言われています。島内の遺跡は、五角形もしくは六角形に加工された柱状の玄武岩が縦横幾重にも積み重ねられ造られています。それらの石材は巨大なため、どのように運搬されたのか、また、何処から採石したのかなど不明な点が多く、今後、研究者による解明が楽しみな遺跡です。
危機遺産リストへ
「ナン・マトール:ミクロネシア東部の中心的祭祀場」はミクロネシア連邦初の世界遺産に登録されましたが、保全状況の不備が理由で危機遺産リストへも加えられました。