ケニア山国立公園/自然林
ケニア山国立公園/自然林は、1997年に登録されたケニアの世界遺産で、キリマンジャロ(タンザニア)に次ぐアフリカ第2位の高峰ケニア山(標高5199m)の、標高3350m以上の地域にある動植物の保護を目的として、1949年に指定された国立公園です。
ケニア山はケニアのほぼ中央部にあり、赤道直下にありながら万年雪があり、氷河帯、氷河渓谷を持ちます。標高の高い順に湖、森林地帯、高原があり、多彩な自然環境を持つ山です。山中野生動物も数多くいます。
比較的標高の低いところにはコロブスなどの猿、ケープバッファローなどが、高地にはゾウなどの大型動物が生息していて、高山帯ではアフリカ固有のジャイアントセネシオなどの高山植物も見られます。
火山の堆積物に覆われた斜面には、豊富な水流があることから農業の適地となっており、近年、ここに移住する人々が増えて耕地として開拓されるようになり、耕作地にゾウが迷い込むなどの事例が増えて、人間と自然との共存が大きな課題になってきています。一部地域ではゾウなどが農地に迷い込まないように通電させた防壁を設置している場所もあります。