モレリア歴史地区
モレリア歴史地区はメキシコ中部、メキシコシティから西方240kmに位置する、ミチョアカン州の州都モレリアにあるスペイン人の指揮のもとインディオたちが建造した大聖堂などの建築物や、スペインからの独立を指揮した英雄モレロスゆかりの建造物などの、16世紀以降の植民時代の姿が残る旧市街から構成される世界遺産です。
1521年にアステカ帝国を征服したスペイン人は300年にわたってメキシコの地を支配し、モレリアは植民都市バリャドリードとして建設されました。都市計画に基づいて建設され、経済と政治、交通の要衝となったバリャドリ-ドは、メキシコでは代表的な植民都市。
街の中心にそびえる大聖堂は、労働力として酷使されたインディオたちの血と汗の結晶ともいえる建造物です。この地はインディオの母をもつ、メキシコ独立運動の英雄ホセ・マリア・モレロス・イ・パボンが生まれ育った場所でもあります。
英雄の名を冠して改名した都市モレリアは、コロニア文化と先住民族タラスコ族の文化が融合する、メキシコ独立の礎となった世界文化遺産として現在に伝えられています。