莫高窟
莫高窟は、中国甘粛省敦煌市郊外にある仏教遺跡です。この中から出た煌文書でも有名です。366年仏教僧楽僔が作りはじめ、その後1000年にわたって掘り続けられました。
現在は敦煌市の鳴沙山の東の断崖に南北に1600㎞に渡って掘られた600あまりの洞窟に2400あまりもの仏塑像が安置されています。洞窟の壁には、一面壁画が施され、総面積は4500平方mにも及びます。
敦煌は、中央アジアとヨーロッパを結ぶシルクロードに位置します。敦煌文化は、漢文化の儒教思想や道教思想をもととし、中央アジア各国、インド、ペルシアなどの芸術や文化を吸収し融合させてきました。さらにはギリシャ、ローマからも影響を受けており、その独特の高い芸術性には目をみはるものがあります。
莫高窟は、建築や壁画、仏塑像の歴史的価値を認められ、1987年に世界遺産に登録されました。また、莫高窟は、龍門石窟・雲崗石窟と並び、中国三大石窟の一つに数えられています。