イギリスの世界遺産だった「海商都市リヴァプール」は、大英帝国の絶頂期を支えた港町リヴァプールの街区を基準とした登録物件で、その区画は6つに分けられています。
2012年、再開発計画を理由に危機遺産リストに加えられました。2021年には世界遺産の登録抹消に至りました。
海商都市リヴァプールの6区画
ピア・ヘッド

photo credit: Liverpool Tug Ashgarth, Passing Pier Head. via photopin (license)
海商都市と言われるリヴァプールの水辺の中心部に位置し、19~20世紀にかけて港の繁栄で栄えている場所です。
スリー・グレイシズ
- photo credit: 2014-04 UK – Easter 033 via photopin (license)
スリー・グレイシズはピア・ヘッドにある3つの荘厳な建築物。リヴァプールのシンボル的存在の建物で、いずれも20世紀の初めに建てられています。港を背にして右から、ドック・ビルディング、キューナード・ビルディング、ロイヤル・リヴァー・ビルディングで、現在もオフィスビとして使われています。
リヴァプール博物館
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- photo credit: Inside the Museum of Liverpool – The Peoples Republic – The Liverpool Cityscape via photopin (license)
リヴァプール博物館は2011年に開館したウォーターフロントに佇むモダンな博物館です。かつて港湾都市として栄えたリヴァプールを体で感じて楽しむ仕掛けがたくさん配され、とっても魅力的な博物館です。
アルバート・ドック

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ピア・ヘッドの南に位置する区画で、美術館の「テート・リヴァプール」・「マージーサイド海洋博物館」・「ビートルズ・ストーリー」等の観光分野で栄えている場所です。
ビートルズ・ストーリー
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- photo credit: Beatles at the Metropolitan Stadium, 1965 via photopin (license)
こぢんまりとしていますが、ビートルズ世代の人もそうでない人もリヴァプールに訪れたら必見のスポットです。年代別にメンバーゆかりの品、資料やジオラマを使い分かりやすく展示しています。日本語音声ガイドもありビートルズ結成前から解散までを観ることができます。
テート・リヴァプール
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- photo credit: Lunchtime chillin’ 11/07/15 via photopin (license)
テート・リヴァプールは海商都市リヴァプールの湾岸開発地区アルバート・ドッグにある国立美術館。1840年代の赤煉瓦の倉庫を改造して造られています。ロンドンのテート・ブリテンの分館で、1900年以降のモダンアートが中心に展示されています。
マージーサイド海洋博物館
- photo credit: Merseyside Maritime Museum – Albert Dock, Liverpool – Life at Sea – SS Peleus via photopin (license)
マージーサイド海洋博物館は、イギリスが世界への玄関口として栄えた歴史を様々な視点から紹介する博物館です。海運業の歴史、奴隷貿易、税関の3つのパーツに分けて紹介されています。また、有名な豪華客船「タイタニック」の船籍がリヴァプールに置かれていたことから展示されています。
スタンリー・ドック保存地域

photo credit: Stanley Dock (Scout Shoot) via photopin (license)
ピア・ヘッドの北に位置する区画で、リヴァプールのドックの心臓部となる場所です。ここには現在でも様々なドック・橋梁・倉庫が残っています。
たばこ倉庫
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- photo credit: Clock Tower and Stanley Dock Tobacco Warehouse via photopin (license)
ドッグの南正面にあるタバコ倉庫は、レンガ造りの倉庫としては世界最大級の大きさを誇っています。1901年にドッグエンジニアのアンソニー・ジョージ・リスターによって設計されました。現在は廃墟となっています。
キャッスル・ストリート保存地域

photo credit: Town Hall, Castle Street via photopin (license)
商業街区と呼ばれる区画で、現在の商業活動の中心となっている場所です。「オールドホール・ストリート」・「ヴィクトリア・ストリート」・「ウォーター・ストリート」等が該当します。
ウィリアム・ブラウン・ストリート保存地域

photo credit: William Brown Street via photopin (license)
文化街区と呼ばれ、リヴァプールにおける市営建造物群の集まる場所です。「セント・ジョージ・ホール」・「ライム・ストリート駅」・「ウォーカー美術館」等があります。
セント・ジョージ・ホール
- photo credit: St George’s Hall – from Liverpool Lime Street Station via photopin (license)
- photo credit: St George’s Hall via photopin (license)
リヴァプール中心部のライム ストリートに位置する、1841年~1854年に建設されたコンサートホールや裁判所として使われた現役の建物です。約200年前に建てられたネオクラシック様式の最高傑作といわれています。豪華な内装を見るために世界中から人々が集う観光スポットとなっています。
ウォーカー美術館
- photo credit: Walker Art Gallery via photopin (license)
- photo credit: Liverpool Walker art gallery via photopin (license)
1877年にビール醸造業者のウォッカー氏が醸造とビールの印象を改善しようと巨額な費用を投じて建てた美術館です。国際的にも重要な14世紀から20世紀のモダンアートまでの美術品のコレクションを所蔵していています。
リヴァプール世界博物館
- photo credit: Central Library & The World Museum Liverpool via photopin (license)
- photo credit: World Museum Liverpool via photopin (license)
リヴァプール世界博物館はウォーカー美術館の隣にある大型博物館。考古学、民俗学、自然科学、物理学など豊富なコレクションを持ち世界的にも高い評価を受けています。また、水族館とプラネタリウムもあり、楽しみ方満載です。
リヴァプール・ライム・ストリート駅
- photo credit: Liverpool Lime Street Station – bronze statues – Ken Dodd and Bessie Braddock MP via photopin (license)
1836年8月15日に開業したとっても立派な駅です。どっしりとした佇まいの駅を見ると「産業革命」の時代に栄えていた繁栄ぶりを感じることができます。また、世界初の実用的な「蒸気機関車」を用いた駅といわれています。
リヴァプール中央図書館
- photo credit: Picton Reading Room and Hornby Library at the Liverpool Central Library via photopin (license)
- photo credit: Liverpool Central Library via photopin (license)
1875年に建てられた英国のネオクラシック様式の図書館です。ヨーロッパには壮麗な図書館が多いですが、ここは近未来的な内装が素敵な図書館です。小規模な図書館ですが、壮麗な世界の図書館のひとつにも選ばれています。
デューク・ストリート保存地域

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縄作り場という意味の「ロープウォークス」エリアが有名なデューク・ストリート保存地域。18~19世紀にかけて港が賑わっている頃に、縄の製造工場が多くあったことから、ロープウォークスと呼ばれました。