レンゴン渓谷の考古遺産
マレーシアの世界遺産であるレンゴン渓谷の考古遺産は、マレー半島のレンゴン渓谷にある200万年に及ぶ遺跡群です。1ヵ所からの出土としては、その期間は世界最長級で、アフリカ以外では最古の遺跡のひとつであり、その保存状態の良好さも評価されています。
ペラ州州都・イポーより車で約2時間の場所にあるレンゴン渓谷は、マレーシア考古遺跡としてももっとも重要な遺跡の1つで、東南アジアで最古の完全な人骨(ペラ・マン/約100万年前)が発見されています。現在レンゴン考古学博物館ではこのペラ・マンを含む旧時代の石器等も展示しています。
渓谷の2地域に配置されている4つの遺跡がその考古学的な価値を認められました。旧石器・新石器時代の石器から青銅器、鉄器にいたる人類の進化と文明の発達を知るうえで、非常に重要な遺物が多数発見されており、特筆に価するのは露天と洞窟に存在した旧石器時代の道具の製造場で、初期の技術を知る資料とされています。