2017年ポーランド・クラクフで開催された第41回世界遺産委員会において「クヤータ・グリーンランド:氷帽末端におけるノース人とイヌイットの農業景観」が、デンマークの世界文化遺産として登録されました。グリーンランドとしてはイルリサット・アイスフィヨルドに並び、2つ目の世界遺産となります。
クヤータ・グリーンランド:氷帽末端におけるノース人とイヌイットの農業景観
クヤータとは、グリーンランドの南部に位置する亜寒帯農地のこと。10世紀にアイスランドから入植し始めたノース人(ヴァイキング)の歴史的文化と、イヌイットの猟師および18世紀末から発展したイヌイットの農業共同体の歴史的文化を今に伝えています。
互いに違った文化であるにも関わらず、ノース人とイヌイットの両文化は、農業や放牧、海洋ほ乳類の狩猟に根差す文化的景観を作り出しました。
この世界遺産は、「カシャスルスク」や「イグリク」といった5件のエリアから構成され、シリアル・ノミネーション・サイト(文化や歴史的背景、自然環境などが共通する資産を、一つのみならず全体で登録するという考え方のこと)です。