コンドアの岩絵遺跡群
2006年に世界遺産に登録されたコンドアの岩絵遺跡群は、タンザニア中部、ドドマ州コンドア地区にある洞窟岩絵群を中心とする遺跡で、2000年以上にわたって描かれ続けてきた岩絵(ロック・アート)が残されています。
この岩絵の多くは、面積2336km2に及ぶエリアの、150以上の岩窟住居内に描かれており、赤い絵と白黒の絵に大別できます。赤い絵はより古い時代のもので、弓矢を携えた狩人がレイヨウやゾウなどを狩っている狩猟のようすが描かれています。一方白黒の絵に描かれているのは家畜が中心で、この絵を長い間描き続けてきた人々が狩猟民から牧畜民へと変化していったことを物語っている。また岩絵のある場所は、ここで暮らす人々によって現在もさまざまな宗教儀礼などに使われています。