カルヴァリア・ゼブジドフスカ
カルヴァリア・ゼブジドフスカは、ポーランド南部にある町で、1772年から1918年まではオーストリア帝国領でした。世界遺産「カルヴァリア・ゼブジドフスカ : マニエリスム建築と公園が織りなす景観及び巡礼公園」の歴史は1600年に遡ります。
その年にミコワイ・ゼブジドフスキが個人的な礼拝所とするつもりでツァー山の斜面に聖十字架礼拝堂を建てました。反宗教改革の動きの中で、ゴルゴタの再現を象徴的に行おうという試みが行なわれました。
シトー会派系の修道士と、数学者が設計を受け持つことで、ツァー山をゴルゴタに見立て、キリスト受難当時のエルサレムを象徴的に再現しようと大掛かりな計画へと発展していきました。
その後、1632年までに多くの礼拝堂が建てられました。また、個人用の礼拝所の枠を超え、ポーランド中から巡礼者が来るようになると、彼ら向けの礼拝堂も建てられ、現在、ツァー山の斜面には、計44の宗教建築物群があり、周囲の自然の景観とともに美しい文化的景観を作り出しています。