ケルアン
チュニジアの世界遺産ケルアンは、7世紀にアラブ軍が築いた北アフリカで最初のイスラム都市です。イスラムの聖地はメッカ、メディナ、エルサレムなどありますが、その中でもケルアンは4番目の聖地となっています。
この地にはイスラム教の開祖ムハンマドのあごひげが、専属の理髪師の遺体と同時に眠り、その場所は「シディ・サハブ(聖なる友人)霊廟」と呼ばれています。7世紀、中東のダマスカスから遠征した将軍ウクバがビザンツ軍を破り、この地に都を築きました。
ウクバはケルアンにモスクも建設しその後のイスラム建築に影響を与えています。9世紀アグラブ朝の時代になると、人々の飲料水をまかなうため、40キロ離れた山から水を引き、巨大な貯水池も建設されました。
北アフリカにおけるイスラム文化はこのケルアンを拠点として広まって行ったのです。