| 名称 | イヴィンド国立公園 |
|---|---|
| 国 |
ガボン |
| 登録区分 | 世界自然遺産 |
| 登録年 |
イヴィンド国立公園
2021年に開催された第44回世界遺産委員会拡大会合において、ガボンの「イヴィンド国立公園」が世界自然遺産として登録されました。
「イヴィンド国立公園」はガボンにとって初めての自然遺産で、アフリカ中西部の同国北部、赤道直下に広がる熱帯雨林の国立公園です。ほぼ人が住んでいない非常に原生的な状態が保たれており、公園内には壮大な滝や急流、そして広大な未開の森が広がっており、独自の生態系が形成されています。
イヴィンド国立公園の象徴とも言えるのが、激しい水しぶきを上げて流れ落ちる「コングーの滝」や「ジジの滝」です。これらの滝周辺は一見近寄りがたい環境ですが、特殊な植物や魚たちにとっては他では生きていけない大切なすみかとなっています。また、森の中には「バイ」と呼ばれる湿地状の開けた草原(ラングエ・バイなど)が存在し、塩分やミネラルを求めてマルミミゾウやゴリラが集まる貴重な観察スポットとなっています。
ヴィンド国立公園を理解するうえでは、ガボンのもう一つの世界自然遺産であるロペ=オカンダの生態系と残存する文化的景観とのつながりも興味深いところです。こちらもガボン中央部の熱帯雨林を舞台としていますが、ロペ=オカンダでは森林の自然環境だけでなく、約40万年前から続く人類の活動や文化との関係が評価されています。それに対してイヴィンドで特に重視されているのは、手つかずに近い森林と河川が維持する生物多様性そのものです。ガボンの世界遺産を並べて見ると、同じ熱帯雨林でも「人間と自然の長い関係」と「自然そのものの多様性」という異なる価値が見えてきます。

