「イスタンブルの歴史地区」はヨーロッパとアジアの接点に位置するトルコにある世界遺産で、ローマ帝国、ビザンツ帝国、オスマン帝国と、3つの帝国の首都として繁栄した歴史が色濃く残っています。アジアとヨーロッパを分けるボスポラス海峡をまたぐイスタンブルですが、旧市街は海峡の西岸(ヨーロッパ側)で、
- 遺跡公園地区
- スレイマニエ・モスクと付属保護地区
- ゼイレク・モスク(旧パントクラトール教会)と付属保護地区
- イスタンブル大城壁地区
の4つの保護地区が世界遺産に指定されています。ビザンツ建築の最高傑作アヤソフィア、世界で最も美しいモスクともいわれるブルー・モスク、オスマン帝国の栄華を感じるトプカプ宮殿などの建築は必見です。
「イスタンブルの歴史地区」主要スポット
ビザンツ建築の最高傑作、アヤソフィア
アヤソフィアはビザンツ建築の最高傑作と言われているビザンチン様式の教会堂建築。東ローマ帝国(ビザンツ帝国)時代に正統派キリスト教の大聖堂として建設され、その後は教会・大聖堂・モスクとして使われ、現在は博物館として使われています。
トプカプ宮殿
トプカプ宮殿は、北は金角湾、東にボスポラス海峡、そして南にマルマラ海と三方向に囲まれた小高い丘に建っています。メフメト2世によって15世紀半ばに建造された宮殿は、オスマン帝国の繁栄のシンボルとされてきました。 トプカプとは「大砲の門」を意味し、ボスポラス海峡側に大砲があったことから、その名がついたとされています。
スルタン・アフメト・ジャミィ(ブルー・モスク)
1616年、アメフト1世の命により建造されたスルタン・アフメト・ジャミィは、ブルー・モスクという名で広く知られています。ジャミィとは、トルコ語でモスクを意味します。ブルー・モスクという愛称は、壁、天井、柱などを覆うイズニックタイルの青の美しさから、その名が呼ばれるようになりました。
スレイマニエ・モスク
オスマン帝国に最盛期をもたらしたスレイマン1世の命により、1557年に完成したスレイマニエ・モスク。オスマン建築の代表作といわれおり、帝国随一の建築家ミマル・スィナンによって建設されました。 スレイマン1世のモスク建設にかける情熱は並々ならぬものがあったといいます。
イスタンブル地下宮殿(バシリカ・シスタン)
イスタンブル地下宮殿ことバシリカ・シスタンは、4世紀にコンスタンティヌス帝の命でつくられた地下貯水池。ビザンツ帝国時代には、多数の地下貯水池がつくられたといいますが、この地下宮殿が最大規模でした。
アト・メイダヌ
アト・メイダヌはトルコ語で「馬の広場」という意味です。ヒッポドロームとも呼ばれますが、これはギリシャ語で馬を指す「hippo」と道を指す「dromes」が合わさり、このように呼ばれるようになりました。競馬場という意味になります。
カーリエ博物館
カーリエ博物館はトルコのイスタンブルにあり、テオドシウスの城壁のエディルネ門の近くにあります。カーリエ博物館の母体となる建物は、11世紀ごろに建てられたもので、コーラ修道院付属ソーテール(救世主)聖堂と呼ばれていました。
テオドシウスの城壁
テオドシウスの城壁はトルコのイスタンブルにあり、東ローマ帝国(ビザンツ帝国)時代から伝わる大城壁。テオドシウスの城壁は、5世紀初頭に、東ローマ帝国皇帝テオドシウス2世によって建設されました。コンスタンティノープルは北・東・南を金角湾とマルマラ海に囲まれており、唯一陸側から攻め込まれる可能性のあった西側を防衛する必要があったのです。