負の世界遺産とは

負の世界遺産(広島平和記念碑)

広島平和記念碑

負の世界遺産とは、人類が犯した過ちを記憶にとどめ、教訓とする遺産といわれています。ただし、負の世界遺産は、世界遺産条約で明確にカテゴリー化されたものではありません。

そのため、どの遺産を「負の世界遺産」とするかは、諸説あります。

負の世界遺産の詳しい解説

photo credit: Auschwitz II (Birkenau) (5) via photopin (license)

アウシュビッツ・ビルケナウ:ナチスドイツの強制絶滅収容所(1940-1945) photo credit: Auschwitz II (Birkenau) (5) via photopin (license)

一般的に「負の世界遺産」と呼ばれるものは、近現代に起こった戦争や人種差別の歴史にかかわるものに分かれます。

戦争にまつわる負の世界遺産といえば、1996年に日本の世界文化遺産として登録された「広島平和記念碑(原爆ドーム)」。日本人であれば決して忘れてはならない遺産で、核兵器の廃絶と世界平和の大切さを訴える記念碑です。

そして、1979年にポーランドの世界文化遺産として登録された「アウシュビッツ・ビルケナウ:ナチスドイツの強制絶滅収容所(1940-1945)」も忘れてはいけません。この遺産は、人類の狂気として人々の記憶に刻み込まれているナチスのユダヤ人大量虐殺の舞台となった場所です。

どちらも、第2次世界大戦中に人類が犯した大きな過ちを現代に伝える「負の世界遺産」として世界的にも、よく知られています。

人種差別の歴史

負の世界遺産(ロベン島)

ロベン島

人種差別の歴史にかかわる遺産といえば、1978年に世界文化遺産として登録されたセネガルの「ゴレ島」があります。この遺産は、奴隷貿易の歴史を色濃く残すもので、多くのアフリカ人が売買された場所です。

そして、こうした歴史が生んだ場所のひとつが南アフリカの「ロベン島(1999年世界文化遺産に登録)」です。白人支配に抵抗した黒人活動家などが収監された場所で、のちに南アフリカ共和国の大統領となり、ノーベル平和賞も受賞したネルソン・マンデラ氏も政治犯として、約20年も投獄されていました。

負の世界遺産(モスタル旧市街の石橋と周辺)

モスタル旧市街の石橋と周辺

他にも、負の世界遺産と呼ばれるものは、2010年に世界文化遺産として登録されたマーシャル諸島の「ビキニ環礁―核実験場となった海」、2005年に登録されたボスニア・ヘルツェゴビナの「モスタル旧市街の石橋と周辺」などがあります。

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