自然遺産は、顕著な普遍的価値(OUV)を有する地形や地質、絶滅危惧種や固有種の生息域・自生地などです。全10項目からなる登録基準(評価基準)のうち、Ⅶ~Ⅹの1つ以上を満たすことが条件となります。
世界自然遺産の代表例
2024年時点で、世界自然遺産は231件あります。代表的なものとしては、世界遺産第1号として登録された12件のうちの1つ、アメリカの「イエローストーン国立公園」や日本の「屋久島」、ザンビアとジンバブエの国境地帯にある世界三大瀑布の一つ「ヴィクトリアの滝(モシ・オ・トゥニャ)」などがあります。
ちなみに、自然遺産の登録基準であるⅦ~Ⅹすべてを満たす遺産は10以上あります。オーストラリアの「グレート・バリア・リーフ」、ロシアの「バイカル湖」などです。
登録基準(評価基準)
Ⅶ ひときわ優れた自然美・美的価値を持つ類まれな自然現象や地域
Ⅷ 生命の進化の記録や地形形成における重要な地質学的過程、または地形学・自然地理学的特徴といった、地球の歴史の主要段階を示す顕著な見本
Ⅸ 陸上・淡水域、沿岸、海洋の生態系、また動植物群集の進化、発展において重要な進行中の生態学的・生物学的過程を代表する顕著な見本
Ⅹ 絶滅の恐れのある学術上・保全上顕著な普遍的価値をもつ野生種の生息域を含んだ生物多様性の保全のために最も重要な自然生息域