世界遺産とは?
世界遺産とは、地球の生成と人類の歴史によって生み出され、過去から現在へと引き継がれてきたかけがえのない宝物です。現在を生きる世界中の人びとが過去から引継ぎ、未来へと伝えていかなければならない人類共通の遺産です。
人類共通の財産として保護し、後世に伝えていくという世界遺産の考え方は、エジプトのナイル川のアスワン・ハイ・ダム建設計画により水没の危機にさらされたアブ・シンベル神殿などのヌビア遺跡群の救済を、ユネスコが世界に呼びかけ、多くの国々の協力で、移築し保護したことから生まれました。
世界遺産は、1972年の第17回ユネスコ総会で採択され、1975年に発効された『世界遺産条約』の中で定義されています。世界遺産条約とは、正式には「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」といい、文化遺産や自然遺産を人類全体のための遺産として損傷、破壊などの脅威から保護し、保存していくために、国際的な協力及び援助の体制を確立することを目的とした条約です。日本はこの条約を1992年に締結しています。
世界遺産の数と種類
世界遺産リストには、2024年時点で、1223件が登録されています。世界遺産条約の締約国は195か国あり、その中で、国内に世界遺産を保有する国は、168か国です。世界遺産保有数ランキングはこちら。
以下は世界遺産の種類とその数です。
- 文化遺産 952件
- 自然遺産 231件
- 複合遺産 40件
- 危機遺産 56件
- 登録を抹消された世界遺産 3件