2017年ポーランド・クラクフで開催された第41回世界遺産委員会において「ヘブロン/アル・ハリル旧市街」が、パレスチナの世界文化遺産として登録されました。
緊急的登録推薦という例外的な方法で推薦・審議され、世界遺産登録と同時に危機遺産リストに入れられた経緯があります。パレスチナの3件の世界遺産はどれも緊急的登録推薦で、いずれもイコモスの不登録勧告や勧告なしからの逆転登録となっています。
ヘブロン/アル・ハリル旧市街
ヘブロン(アラビア語でアル・ハリル)はエルサレムの南に位置しており、ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖地とされる町です。ユダヤ教・キリスト教・イスラム教を信仰する「啓典の民」の始祖アブラハムの墓があることから聖地とされています。
マクペラ洞穴
旧約聖書に記載されるアブラハムを始めとする3代にわたる族長とその妻の墓がある「マクペラ洞穴」はユダヤ教徒とイスラム教徒双方にとっての聖所となっています。マクペラ洞穴は宗教史跡で洞穴のみを指すのではなく、境内にある施設全体を指しています。