ザルツカンマーグート地方のハルシュタットとダッハシュタインの文化的景観

「ザルツカンマーグート地方のハルシュタットとダッハシュタインの文化的景観」は、オーストリアにあるアルプスの渓谷の間に広がる風光明媚な場所です。映画「サウンド・オブ・ミュージック」の撮影が行われたことでも知られています。

ザルツカンマーグート地方とは

【世界遺産】ザルツカンマーグート地方のハルシュタットとダッハシュタインの文化的景観

ザルツカンマーグート地方は、オーバーエスターライヒ州・ザルツブルク州・シュタイアーマルク州にまたがっており、「塩の御料地」という意味があります。その名の通り岩塩の採掘が盛んで、オーストリア帝国の直轄地でもありました。

76もの湖とダッハシュタイン山塊が織りなす景観に魅了される人々は、後を絶ちません。

ハルシュタット

【世界遺産】ザルツカンマーグート地方のハルシュタットとダッハシュタインの文化的景観

ダッハシュタイン山塊の北側の斜面に位置するハルシュタット湖畔の街には、木造の教会やゴシック様式の聖ミカエル礼拝堂があり、街並みがほぼ昔の姿を保っています。そのため、「世界の湖岸で最も美しい街」と呼ばれます。

納骨堂

ハルシュタットは斜面に造られた街なので、墓地のスペースがなく、昔から納骨堂が利用されていました。人々は故人の頭蓋骨に名前や模様を入れて納骨したのです。

岩塩坑

また、ハルシュタットは塩の街として最も有名でした。「ハル」はケルト語で「塩」を意味し、「ハルシュタット」自体が「塩の街」という意味を持っています。先史以前から塩の採掘がおこなわれており、世界最古といわれる岩塩坑が残っています。元々この地には紀元前1200年頃から6世紀頃まで、ケルト人によるハルシュタット文化が栄えていました。

岩塩は中世では「白い黄金」と呼ばれた貴重品で、そのためにオーストリア帝国の直轄地ともなったのです。

ダッハシュタイン山塊

【世界遺産】ザルツカンマーグート地方のハルシュタットとダッハシュタインの文化的景観

ダッハシュタイン山塊は、オーバーエスターライヒ州・ザルツブルク州・シュタイアーマルク州にまたがる山塊で、最高峰は標高2995m。氷河や洞窟群が見られ、「ダッハシュタインの氷の洞窟」には、聖堂洞窟や氷の礼拝堂があります。

この美しい景観を楽しむには、ハルシュタット湖上を遊覧船で見て回るのがおすすめです。また、トロッコで岩塩坑の中を見学することもできますし、ロープウェイに乗ってダッハシュタイン山塊からの眺めを楽しむこともできます。「サウンド・オブ・ミュージック」を見て予習をしていっても面白いですね。

ギャラリー

この世界遺産のデータ・地図(場所)

名称ザルツカンマーグート地方のハルシュタットとダッハシュタインの文化的景観
オーストリア
登録区分 世界文化遺産
登録年

1997年

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