フェズ旧市街



フェズ旧市街はモロッコにあり、「フェス」とも呼ばれます。旧市街は2.2㎞×1.2㎞の城壁に囲まれており、複雑な街並みから「世界一の迷宮都市」とも呼ばれています。1981年、世界遺産に登録されました。

フェズ旧市街とは

photo credit: Morocco_Fez via photopin (license)

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789年、ベルベル人のイドリース1世によりイドリーズ朝が建設され、フェズは王都となりました。マリーン朝などの以後のイスラム王朝でも王都とされ、13世紀頃からモスクやマドラサ(イスラム教における高等教育施設)が造られ、芸術や学問の中心として繁栄しました。

外敵の侵入を防ぐために街並みが複雑になったといい、坂や路地、階段が入り組んで、車が入ることができない場所が多く見られます。そのため、今でも物流の手段としてロバやラバが使われています。

タンネリ

フェズ旧市街

手工業が盛んで、最も有名なものはタンネリという皮をなめして染める産業です。これはモロッコでも最大規模を誇ります。また、フェズブルーという青一色で彩色した陶器も生産されています。

フェズ旧市街の建築物

フェズ旧市街には、モスクやマドラサの他、ザーウィヤ(霊廟)、ハンマーム(公共浴場)、フンドゥク(隊商宿)もあります。家屋は中庭を持っていることが多く、通りに面したところには入口のみがあります。また、互いの家をのぞきこまないように、入口は向かい合わないように造られています。

旧市街は、9世紀に建設された部分のフェズ・エル・バリと、13世紀に建設されたフェズ・エル・ジェディドの2つに分けられます。その中でも、フェズ・エル・バリは、チュニジアからの移住者が多く住むカイラワーン地区と、イベリア半島からの移住者が主なアンダルス地区に分かれています。

フェズ・エル・バリ

フェズ・エル・バリは市壁によって囲まれている場所で、8つの門が設けられています。

ブー・ジュルード門

photo credit: DSC_2877 via photopin (license)

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旧市街の正門とされる門です。外壁と柱頭は幾何学模様が印象的なズッリージュというコバルトのタイルで装飾されており、馬蹄型のアーチ門です。

カラウィーン・モスク

カイラワーン地区にあり、859年頃建てられた礼拝堂が元になっています。10世紀に増築され、2万人収容のモスクとなりました。後にマドラサが併設され、これが世界最古のマドラサといわれています。アラブ諸国から多くの留学生を迎え入れ、学問の中心となりました。非ムスリムは入れません。

アッタリーン・モスク

1325年、マリーン朝の元で建設されました。化粧漆喰とタイル装飾が美しいです。併設されたマドラサにはムスリムでなくても入ることができます。この時代のマドラサの共通するものとして、中庭と水盤が設けられていました。

ブー・イナーニーヤ・マドラサ

photo credit: DSC_2910 via photopin (license)

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1356年、マリーン朝のアブー・イナーン・ファーリス王によって建設されました。ミナレット(小塔)が併設され、非ムスリムも見学することができます。

フェズ・エル・ジェディド

フェズ・エル・ジェディドは「新しいフェズ」という意味。13世紀にマリーン朝が王宮を建てました。現在の王宮はモロッコ国王が滞在の際使用するため、内部見学はできません。

メラー(旧ユダヤ人街)

ここには旧ユダヤ人街=メラーがあります。キリスト教徒によるレコンキスタ(領土回復運動)が進むと、イスラム教徒だけでなくユダヤ教徒も南下し、この地にやってきて生活を始めました。石造りで白漆喰を使用し、木造のバルコニーを設置した街並みは、フェズ旧市街のイスラムのものとは少し異なる趣があります。

旧市街を歩けば、おそらく迷います。迷いたくない人は、ここでは迷わずガイドをお願いするのがいいと思います。フェズブルーの陶器やアルガンオイル製品、革のクッション(プフ)など、お土産品もたくさん売っていますよ。

 

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