エンゲルスバーリの製鉄所
スウェーデンの世界遺産であるエンゲルスバーリの製鉄所は、首都ストックホルムから北西に120kmほど行った場所にあります。
北欧らしく国土に湖畔が多くありますが、この製鉄所もすぐ近くに湖畔が広がる美しいロケーションにあります。
17世紀から18世紀にかけてスウェーデンは繁栄の時代を迎えました。その経済成長を牽引したエンジンが鉄鋼業であり、その一大産業の往時を今もなお完璧な状態で残す建築群として、同製鉄所は世界遺産に認定されました。
スウェーデンの鉄鋼は、日本の鉄鋼と同じく世界的に見ても良質だという評判がありますが、その評価を打ち立てる礎となった鉄工所が同製鉄所です。
エンゲルスバーリ製鉄所は、同地の住民の経済を活性化させるために建設されました。その製鉄所が、18世紀頃にはスウェーデンの経済を牽引する一大製鉄所にまで発展します。
同国の経済的なリーダーとまで言われた同製鉄所は、銑鉄と棒鉄の製造で抜きに出た品質を確立し、次第に同国を越えて、ヨーロッパ経済全体に大きな影響を持つようになりました。