ジュッジ鳥類国立公園
ジュッジ鳥類国立公園は1981年に登録されたセネガルの世界遺産です。同国北西部の都市サン・ルイの北約60kmに位置する、世界第3位の規模を持つ鳥類保護区で国立公園です。
セネガル川河口のデルタ地帯に設けられたこの公園の緑地帯には、フラミンゴ、ペリカン、ガンビアガン、サギなど350種を超える渡り鳥300万羽が越冬のために飛来します。
また、オオトカゲ、ニシキヘビなどの爬虫類、ウシ、パタスモンキー、イボイノシシ、ハイエナ、サーバル、ドーカスガゼルなどの哺乳類も生息しています。2000年には危機遺産リストに登録されましたが、水草植物の繁殖の脅威を根絶したとして、2006年に危機遺産リストから削除されました。
しかし、1986年のセネガル川のディアマ・ダムの稼働開始後、農業排水による水質汚染や、養分の減少などの自然環境の悪化が急速に進行し、生態系に深刻な影響を与え始めています。さらに、砂漠化の進行も大きな懸念材料になっています。