ジェミラ
アルジェリアの世界遺産であるジェミラは、アルジェリアの地中海岸から内陸へ150キロメートルの山村でローマ帝国の都市遺跡です。村の名前はアラビア語で「美しいもの」を意味します。
1世紀にローマ軍の要塞都市として建設され、2~3世紀に最盛期を迎えました。街の区画や中心的な建物などが良く保存され、当時の暮らしの様子がうかがえます。5世紀以後にアフリカの部族に侵略されるなどで荒廃し、7世紀に侵入したアラブ人が目にしたのはすでに廃虚となっていたといいますが、その遺跡は健在です。
北アフリカ出身のローマ皇帝、セプティミウス・セウェルス帝がジェミラではあがめられ、アフリカの植民地を重視し兵士を優遇して住民に支持され、結果この地に神殿が造られました。3000人収容の大きな円形劇場、大通りや公衆浴場、水洗式の公共トイレ跡地が残されています。