デッサウ・ヴェルリッツの庭園王国
デッサウ・ヴェルリッツの庭園王国はドイツ中部のザクセン・アンハルト州の都市デッサウ・ヴェルリッツにある、大陸ヨーロッパにおいて最初に作られた最大級の大きさを誇る英国式庭園から構成される世界遺産です。
「ヴェルリッツの英国式庭園」とも呼ばれ、多くの歴史的建造物や公園が集まって景観を作るこの庭園は、エルベ川とムルデ川に沿った、水に恵まれた景観の美しさが魅力。
18世紀にこの地の領主であるアンハルト=デッサウ侯ヨハン・ゲオルク2世がオランダ総督フレデリック・ヘンドリックの娘ヘンリエッテ・カタリーナと結婚した際にネーデルランド地方から連れてきた技術者や建築家たちが礎をつくり、その後英国びいきの侯爵レオポルト3世の命により総面積140平方キロメートル余りに及ぶ敷地の中に大小100以上の宮殿を備えた、見事な英国式庭園がつくられていきました。
デッサウ・ヴェルリッツの景観は、古典古代から近代までの建築物を展示する、野外建築博物館ともいえるもの。多数の並木道や堤防道によって結びつけられた個々の庭園は季節ごとに違った趣の美しさを見せ、多くの人が何度も足を運ぶ観光名所となっています。