ダーウェント峡谷の工場群
イギリス中部のダーウェント川流域に、17世紀から18世紀の産業革命初期に建てられた紡績工場が点在しています。大量生産を市場で初めて行った工場たちで、近代工業産業の幕開けとなった場所です。ここはダーウェント峡谷の工場群という名称で世界遺産に登録されています。
1771年設立のクロムフォード・ミルは『世界初の近代工場』といわれ、ここで使われたのが水力紡績機で、この機械によって初めて均一の品質の製品を大量生産することができました。川沿いに工場が建てられたのは、水車による動力で機械を動かしたからです。
また工場の周りには、当時の労働者の集合住宅郡もそのまま残っています。これが初の社員住宅であり、団地の始まりとなっています。ほかにも、ベルパー、ミルフォード 、ダーリー・アベイ 、ジョン・ランブの工場群が対象となっています。
リチャード・アークライトのマッソン・ミルにある労働繊維博物館には約68万もの糸巻きが展示されており見物です。