バチカン美術館(システィーナ礼拝堂)
(バチカン市国)
バチカン美術館とはバチカン宮殿内にある24の美術館の総称です。見学できる部屋数は1400、それらをつなぐ通路は全長7km。迷路ような建物は、数々の礼拝堂とギャラリーを併せ持つ世界有数の美の宝庫となっています。
システィーナ礼拝堂
なかでも有名なのは、ミケランジェロ のフレスコ画があるシスティーナ礼拝堂。ルネサンスの至宝と称えられるこの 天井画誕生の裏には、教皇と芸術家の相克ともいえる人間ドラマがありました。
教皇の座に就任したユリウス2世は、1505年、各地から芸術家を呼び寄せました。ミケランジェロもまた教皇の霊廟造営のため、フィレンツェから招かれたのです。壮大な廟の建設に心躍らせたミケランジェロは、1年近く山にこもり、大理石を切り出しますが、その石をローマへ運んだ彼を待っていたのは、教皇の心変わりでした。
気紛れな教皇は霊廟に興味を失い、システィーナ礼拝堂をより見栄えよくすることを優先し、ミケランジュロに天井画制作を命じたのです。彫刻家の彼にとっては、画家の務めをさせられるのは苦痛以外の何ものでもありませんでしたが、天井画を完成させました。
『アダムの創造』
有名な『アダムの創造』もミケランジェロの作品で、システィーナ礼拝堂で見ることができます。左にいるのがアダムで、右にいるのが神となっています。アダムの指先と神の指先は触れ合ってはおらず、生命の与え手たる神がアダムに生命を吹き込もうとする、まさにその瞬間を描いた作品となっています。
「バチカン美術館(システィーナ礼拝堂)」のデータ
国名 | バチカン |
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世界遺産名 | バチカン市国 |
名称 | バチカン美術館(システィーナ礼拝堂) |