トンガリロ山
トンガリロ国立公園

ニュージーランドの世界遺産「トンガリロ国立公園」は、同国北島中央部にあります。インド・オーストラリア・プレートの下に太平洋プレートが潜り込むことで形成された火山帯の上にある国立公園で、3つの活火山を有する公園です。

トンガリロ国立公園

1990年に世界自然遺産として登録されたトンガリロ国立公園は、地質学的・生物学的にも興味深い場所であるとともに、ニュージーランドの先住民マオリの聖地として、自然と彼らとの文化的つながりも大変強い場所です。

そのため1993年には、マオリの聖地としての文化的側面も認められ、世界で最初に「文化的景観」という概念が適用され、世界複合遺産として拡大登録されました。

トンガリロ山とは

標高1968mのトンガリロ山は、約200万年の歴史をもつ火山です。トンガリロ山は、他の2つの火山に比べ、マオリ族とのつながりが非常に強い山です。トンガリロ山は、マオリの神官や首長たちが埋葬されている「聖なる山」。その聖なる山を含む、トンガリロ周辺の土地を、マオリ族の人々は、神々からの預かりものとして代々守ってきました。

しかし、18世紀にイギリス人探検家ジェームズ・クックが島の調査を行って以降、次々とイギリス人入植者が増えてきました。入植者たちは、神聖な土地を牧草地に変えていき、反対するマオリ族の人々との間で争いが絶えませんでした。

1887年、マオリの一部族トゥファレトア族の首長テ・ヘウヘウ・ツキノ4世は、このままでは神聖な土地を守り抜く事は困難と考え、ある決断を下します。この神聖な土地をイギリス女王に寄進する代わりに、国家による自然保護を求めました。その結果、トンガリロ山を含む周辺は、ニュージーランド初の国立公園として保護されることになりました。

トンガリロ国立公園内にいる固有種

【世界遺産】トンガリロ山 | トンガリロ国立公園

トンガリロ国立公園内には、ニュージーランドの国鳥「キーウィ」やオウムの一種「カカ」など珍しい固有種が生息しています。また、ニュージーランドの原生生物の中で唯一の哺乳動物であるショート・テールド・バット(短尾こうもり)やロング・テールド・バット(長尾こうもり)も生息しています。公園内は、天敵が少ないため動物たちの楽園となっています。

「トンガリロ山」のデータ

国名 ニュージーランド
世界遺産名トンガリロ国立公園
名称トンガリロ山

 

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