photo credit: Stonehenge via photopin (license)

ストーンヘンジと関連する記念建造物群



世界の七不思議のひとつとして有名なストーンヘンジ。円陣上に並んだ直立巨石とそれを囲む円形の外堀からなる遺跡。世界で最も有名な先史時代の謎に包まれた神秘的な巨石建造物です。

誰もが訪れたいパワースポットとして年間100万人近い人が訪れる、イギリス随一の観光スポットなっています。また、毎年夏至の頃になると、4万人もの人々が巨石から昇る朝日を見に訪れています。

ストーンヘンジとは?

photo credit: Stonehenge via photopin (license)

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イギリス南部・ソールズベリーから北西に13km程に位置する、草原の真ん中に突如として表れる巨大な環状列石です。

だれが、いつ、何のために、どのようにして造られたかなど謎のベールに包まれいまだに解明されていません。

ストーンヘンジのはじまり

紀元前3000年より前から約1500年の月日をかけて段階的に作られどんどん規模が大きくなったと推定されています。

エジプトのピラミッドや他の巨石建造物より古く、文明や文化が中東から世界に広まったという定説を覆しています。

はじまりは円形の堀と塚で、紀元前2900年ごろは塚に沿って56本もの木の杭が立てられ木の祭壇が造られていました。

石の建設

紀元前2500年ごろになると巨石は約30kmも離れたバルモラ丘陵地から、小さい石は遥か200km先のウェールズ南西部から運ばれたことが判っています。大砂岩や青石と呼ばれる粘土質砂岩で大きいものになると45tもの大きさです。

有名なサーセン・サークルが立てられたのはこの頃という驚きの事実も分かっています。サーセン石で造られたリンテル(まぐさ石)が見事な円を描き、5つの巨大なトリリトンを囲んでいます。(現在は3つ残るのみ)

外には直径約100mに高さ4~5mの30個の立石が配置されています。内の表面に仕上げが施されています。

直径30mほどの内側に高さ7mもの馬蹄形に配置された石が二重に並べられ、以前木の祭壇が作られた場所には高さ4m整形された石の祭壇らしきものが据えられ完成しています。

ストーンヘンジ、エーヴベリーと関連する遺跡群

奇妙なことに対になった立石の一方は粗い仕上げしかされていません。5つのトリリトンは、5.2m~7.6mと均一の高さではありませんでした。花崗岩よりも数倍硬い砂岩のサーセン石はここまで運ばれたのち仕上げを施されていたようです。

また、サーセン・サークルの上にのせられた石には石の両側に凸と凹が造られジグソーパズルのように組み合わされていました。木工技術を応用したほぞを作り、直立石とつなぎ合わせ倒れないような高度な技術が使われています。なぜか一つの石にほぞ穴を2つ掘ったものが倒れてしまっています。

石柱は傾斜台と石の重みで立直させ、横石は木材の台を徐々に積み重ね、てこの原理で持ち上げたことが実証されています。

建て方についてはある程度解明が進み、当時の建築技術の高さが立証されつつあります。

謎に満ちた巨石群

ストーンヘンジ、エーヴベリーと関連する遺跡群

ストーンヘンジは巨大な石がただ並べられているものではありません。起源には諸説あり様々な論争が今も繰り広げられています。

ストーンヘンジは石器時代の神殿との説もあり、知的レベルの高い太古イギリスから受け継がれた文化と知恵のイコンでありそのシンボルとなっています。

ヒール・ストーンの謎

祭壇の北東にヒール・ストーンと呼ばれる石があります。狭い溝に囲まれた550mの道の起点を示しています。当初月の観測に使われていましたが、太陽の観測が主な使用目的と変化していったという説もあります。(かなり正確なカレンダーの存在も残されています。)

新石器時代の夏至の日の出と直線で結ばれた神殿で、365.242日という1年とも深く関わっています。夏至の日の出と冬至の日没の方向に合わせて配列され、道から見た時ストーンヘンジの南西方角から差し込んでいたようです。その説から行列を作っていたのなら、ストーンヘンジは冬至の儀式を行うものだったとの説も有力視されています。古代天文観測技術の高さがうかがえる必見のスポットです。

 

考古学、天文学、測量学、神聖幾何学などストーンヘンジを取り巻く謎を解き明かそうと今も考古学者たちが挑んでいます。地下3フィート地点にストーンヘンジより大きな遺跡が発見されたなどとの新しい情報も飛び交っています。

関連する記念建造物群

ソールズベリーの南ウィルトシャーにある、ストーンヘンジを中心とする登録面積約26k㎡の先史時代の巨石建造物群です。ストーンヘンジだけでなく、8つの関連の遺跡群をまとめて「ストーンヘンジと関連する遺跡群」としています。紀元前3000年ごろから大きく三期に分けられていますが、詳しいことは未だに解明されていません。

ダーリントン・ウォールズ

ストーンヘンジより約3km北東にあるストーンヘンジより約3km北東にある巨大な円形状の土塁です。その大きさはストーンヘンジの20倍といわれています。2006年に紀元前2600~2500年前の30軒の住居跡も発見されていました。ここにはストーンヘンジの建築に携わった人々が住んでいたといわれています。燧石を敷き詰めた道も見つかっています。幅30mの道がエイヴォン川まで続いていたようです。

住居の中には木製のベッド、5軒の家からは家具も見つかっており、炉床とみられる跡もあり7軒が公表されていますが、推定300軒あったようだという説もあります。

また、一学者の説によるとストーンヘンジは身分の高い人のお墓であり、ダーリントン・ウォールズは生きている人の生活の場だったのではないかと推測されています。

スーパーヘンジ

地中に埋もれていた先史時代の巨石遺跡群で、約4500年前のもので数千年間も眠っていました。約90個の巨石列柱が押し倒された上にダーリントン・ウォールズの環状土塁が築かれたと推測されています。

直径500m、外周1.5kmに及ぶスーパーヘンジと呼ばれる環状遺跡で、幅17.6mの溝と高さ1mの土塁に囲まれています。最長3mほどの巨石が330mにわたって並び、巨石群はエイヴォン川に面しており、水に関しての儀式が行われたとも推測されています。遺跡の一方は直線で造られもう一方が湾曲している点が特徴的で考古学上の謎となっています。

現存していない石は、後にストーンヘンジを建造するために使われたのではないかとの新たな憶測も生まれています。ストーンヘンジより古い遺跡の発見は、ストーンヘンジの謎を解き明かす重要な鍵を握っていると推測されている魅惑の遺跡です。

ウッドヘンジ

photo credit: Woodhenge via photopin (license)

photo credit: Woodhenge via photopin (license)

ストーンヘンジより、北東に約3.2kmにある新石器時代の木柱サークルの遺跡。航空考古学の調査後1925年に発見されました。

考古学者モード・カニングトンが、1926~1929年にかけて発掘したものです。ストーンサークルより後の物で、紀元前2200年頃のものと推定され、屋根で覆われた建築物だったと考えられています。ストーンヘンジと同じく主軸が夏至の日の出の方向を指すように造られていました。また、カーサスはウッドヘンジの方向を向いています。

中央に6本の同心楕円状の環の柱穴があり、周囲は溝や土手になっており全体で85mの規模の建造物となっていました。中央の柱穴には深さ3m、地上の高さ7.5mの柱が160本以上も建てられていました。

土器も発掘されており中期新石器時代の溝のある土器やビーカー式土器の破片などが出土し後期新石器時代と初期青銅器時代の地元様式の土器も発掘されています。放射性炭素年代測定では紀元前1800年ごろにはその場所が使われていたことも確認されています。

カーサス

いまだに未解明な1つの帯状の大土塁。不思議な細長い直線の溝でストーンヘンジの北に位置し、長さ約3km、幅約130m、総面積約40万㎡にも及んでいます。UFOの滑走路?竜巻に削り取られた跡?馬上槍の競技場との説など様々な仮説が唱えられています。

まとめ

他にもコニーベリー・ヘンジ、キング・バロウ、リッジという遺跡もあります。古代宗教の祭祀のために使用された神殿との説が有力なストーンヘンジ。その全貌は明らかにはされていないからこそ魅力に満ちた遺跡なのかもしれません。不思議と驚きのパワースポット「ストーンヘンジ」を訪れて先史時代の魅力に触れてみませんか?

また、センター内にある360度のスクリーンに映し出されるストーンヘンジの映像は臨場感に溢れて感動的です。

ソールズベリー駅から徒歩で約15分にあるソールズベリー&南ウィルトシャー博物館には周辺の歴史と考古学に焦点を当てた博物館があります。特にストーンヘンジとその周辺の発掘物の収蔵もされているので訪れる価値ありです。2014年7月には考古学ギャラリーがリニューアルされています。

イギリスの世界遺産 ストーンヘンジ、エーヴベリーと関連する遺跡群

 

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